説明会お申し込み 校舎を探す
公開日 更新日

「疑う」とは?疑念・疑問との違いと、勉強で成績を伸ばす考え方

「疑う」という言葉を聞いて、どのような印象を持ちますか?「容疑」「疑惑」「疑念」といった言葉があるように、あまり良くないイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
しかし、「疑う」ことには良い面もあります。特に勉強では、自分の解き方や答えに「本当にこれで正しいのか?」と疑問を持つことが、成績を伸ばす大きな力になります。

本記事では、「疑う」という言葉の意味や、疑念・疑惑・疑問との違い、ポジティブな言い換えを紹介します。そのうえで、勉強で「良い疑い」を持つことがなぜ大切なのか、過去問の解き直しや分析にどう生かせばよいのかを、中高生向けに分かりやすく解説します。

執筆:坪田塾 上本町校 講師 佐伯

坪田塾のメルマガ登録はこちらから

目次(クリックで開閉)

・「疑う」とは?言葉の意味
┗「疑う」の意味
┗疑念・疑惑・疑問の違い
┗「疑う」のポジティブな言い換え
・勉強では「良い疑い(疑問)」が成長につながる
┗自信は大切、でも慢心は成長を止める
┗「本当にこれで正しい?」が考える力を育てる
・過去問演習で「疑う」を生かす解き直しと分析
┗ステップ1:どうアプローチしたか→どうすべきだったか
┗ステップ2:どんな間違いか→自分の間違えやすいパターン
┗ステップ3:解答のくせを把握→次の改善点を決める
・普段の勉強でできる「疑う」練習
┗正解した問題も「なぜ正解か」を説明する
┗解答・解説とは別の考え方ができないか考える
┗教科別:「なぜ?」の問いかけ例
┗ニュースや情報を多面的に見る
・「疑う」ときに気をつけたいこと
┗自分を否定するための疑いにしない
┗疑ったら、必ず確かめる
・保護者ができるサポート
・よくある質問
┗自分の答えを疑ってばかりいると、自信がなくなりませんか?
┗過去問の分析に時間がかかりすぎてしまいます
┗中学1・2年生でも「疑う」勉強はできますか?
・まとめ:「疑う」力を、勉強と将来の考える力に

 

「疑う」とは?言葉の意味

まずは、「疑う」という言葉の意味を確認しておきましょう。似た言葉との違いを知っておくと、「疑う」ことの良い面が見えてきます。

「疑う」の意味

「疑う」には、主に次のような意味があります。

・本当かどうか、正しいかどうかを怪しく思う(例:うわさの真偽を疑う)
・悪いことをしたのではないかと思う(例:犯人ではないかと疑う)
・おそらくそうではないかと考える(例:病気を疑う)

このように、「疑う」は人を悪く思う場面だけで使われる言葉ではありません。「本当に正しいのか?」と立ち止まって考えることも「疑う」の一つです。勉強で大切なのは、この意味での「疑う」です。

疑念・疑惑・疑問の違い

「疑う」に関係する言葉には、「疑念」「疑惑」「疑問」などがあります。似ているようで、意味や印象は少しずつ異なります。

言葉意味印象例文
 疑念 疑わしく思う気持ち不信感などマイナスの印象が強い彼の説明に疑念を抱く
 疑惑 不正や悪事があるのでは
ないかという疑い
事件や不祥事などで使われやすい不正疑惑が持ち上がる
 疑問 分からないこと、本当か
どうか確かめたいこと
学びや探究につながる前向きな印象授業で感じた疑問を
先生に聞く

「疑念」や「疑惑」は、相手を信じられない気持ちを表すことが多い言葉です。一方、「疑問」は「なぜだろう」「本当かな」と考えるきっかけになる言葉です。勉強で持ちたいのは、この「疑問」としての疑いです。

「疑う」のポジティブな言い換え

「疑う」という言葉に抵抗がある場合は、次のように言い換えると前向きな印象になります。

・問い直す
・見直す
・確かめる
・検証する
・吟味する
・多面的に考える

これらはすべて、「今の考えや答えが本当に正しいのか」を確認し、より良いものにしようとする姿勢を表しています。ビジネスや研究の世界では、こうした考え方を「クリティカルシンキング(批判的思考)」と呼ぶこともあります。

勉強では「良い疑い(疑問)」が成長につながる

では、なぜ勉強では「疑う」ことが大切なのでしょうか。ここでは、その理由を2つ紹介します。

自信は大切、でも慢心は成長を止める

自分の勉強のやり方や結果に自信を持つことは、とても良いことです。自信があるからこそ、難しい問題にも前向きに取り組めます。

しかし、その自信が「もう大丈夫」「これ以上やることはない」という慢心に変わってしまうと、成長は止まってしまいます。自信を持ちながらも、「どこかに別の課題があるのではないか」「もっと良くなる方法はないか」と、良い意味で自分を疑うことが、さらなる成長につながります。

「本当にこれで正しい?」が考える力を育てる

答えを丸暗記するだけの勉強では、少し形を変えた問題が出ると解けなくなってしまいます。一方、「なぜこの答えになるのか」「本当にこの解き方で正しいのか」と疑問を持ちながら勉強すると、物事を筋道立てて考える力が身につきます。

近年の入試では、知識をそのまま答えるだけでなく、資料を読み取って考えたり、自分の意見を説明したりする問題も増えています。「疑問を持ち、確かめる」習慣は、こうした問題に強くなるための土台になります。

過去問演習で「疑う」を生かす解き直しと分析

「疑う」力が特に役立つのが、過去問演習のあとの解き直しと分析です。問題を解いて丸つけをしただけで終わらせず、自分の解き方に「なぜ?」と疑問を投げかけることで、次につながる改善点が見えてきます。ここでは、分析の3つのステップを紹介します。

分析サイクル

ステップ1:どうアプローチしたか→どうすべきだったか

まずは、設問に対して自分がどのように考え、どんな手順で解こうとしたのかを振り返ります。そのうえで、解説と比べて「本来はどうアプローチすべきだったのか」を確認しましょう。

たとえば数学なら「最初に図を描かずに式を立てたせいで、条件を見落とした」、英語の長文なら「設問を先に読まずに本文を読んだので、時間が足りなくなった」といった具合です。正解した問題でも、もっと速く確実に解ける方法がなかったかを確かめてみましょう。

ステップ2:どんな間違いか→自分の間違えやすいパターン

次に、間違えた問題について「どんな間違いだったのか」を分類します。計算ミスなのか、知識が足りなかったのか、問題文を読み違えたのか、時間配分を誤ったのかによって、対策はまったく異なります。

何回か分析を続けると、「符号のミスが多い」「選択肢の最後まで読まずに答えてしまう」など、自分の間違えやすいパターンが見えてきます。このパターンを知ることが、点数アップへの近道です。

ステップ3:解答のくせを把握→次の改善点を決める

最後に、ステップ1と2で分かったことをもとに、次の演習に向けた改善点を決めます。「計算の途中式を省略しない」「長文は設問を先に確認する」など、具体的な行動に落とし込むのがポイントです。

分析の内容は、ノートや記録シートに残しておきましょう。記録シートの例を表にまとめました。

項目自分への問い(疑問)記入例
解き方どうアプローチした?どうすべきだった?図を描かずに式を立てた→最初に図で条件を整理すべきだった
間違いの種類なぜ間違えた?どんな間違い?計算ミス(符号の書き間違い)
くせ・パターン前にも同じ間違いをしていない?前回の模試でも符号ミスで失点している
改善点次は何を変える?途中式を省略せず、符号に丸をつけて確認する

 

改善点を決めたら、次の演習で実際に試し、うまくいったかどうかをまた振り返ります。このサイクルを繰り返すことで、点数は着実に伸びていきます。過去問の使い方については、赤本の効果的な使い方も参考にしてください。

普段の勉強でできる「疑う」練習

「疑う」力は、過去問演習のときだけでなく、普段の勉強でも鍛えることができます。中学生や高校1・2年生でも、今日から取り入れられる方法を紹介します。

正解した問題も「なぜ正解か」を説明する

正解した問題は、そのまま次に進みたくなるものです。しかし、なんとなく選んだ答えがたまたま合っていた、ということもあります。正解した問題でも、「なぜこの答えになるのか」を自分の言葉で説明できるか確かめてみましょう。

説明できなければ、本当の意味では理解できていないということです。「なぜ?」「どのように?」と自分に問いかける勉強法は、教科書・テキストの覚え方でも詳しく紹介しています。

解答・解説とは別の考え方ができないか考える

問題集や過去問の解説を読んだら、「ほかの解き方はないかな」「この答えはこういう解釈もできないかな」と考えてみましょう。数学の別解を探したり、国語の記述問題で別の表現を考えたりすることで、理解がぐっと深まります。

もちろん、自分の考えが正しいかどうかは、先生に確認することが大切です。疑問を持ち、確かめる。この流れを繰り返すことで、考える力が鍛えられます。

教科別:「なぜ?」の問いかけ例

どんな疑問を持てばよいか分からないときは、次のような問いかけを参考にしてみてください。

英語:なぜここは現在完了形なのか?この単語を別の単語に置き換えると意味はどう変わるか?
数学:なぜこの公式が使えるのか?条件が変わったら答えはどうなるか?
国語:筆者はなぜこの具体例を挙げたのか?この答えの根拠は本文のどこにあるか?
理科:なぜこの実験結果になるのか?条件を一つ変えたら結果はどう変わるか?
社会:なぜこの出来事が起きたのか?別の立場の人から見るとどう見えるか?

問いかけに答えられないところが、まだ理解できていない部分です。教科書や資料集で確かめ、自分の言葉で答えられるようにしておきましょう。こうした積み重ねが、記述問題や応用問題で点数を取る力になります。

ニュースや情報を多面的に見る

勉強以外の場面でも、「疑う」練習はできます。たとえば、ニュースを見たときに「こういう報道をしているけれど、ほかにはどんな意見があるだろう?」と考えてみましょう。SNSで見た情報も、「本当かな?」「元の情報はどこだろう?」と一度立ち止まって確かめる習慣をつけることが大切です。

物事を多面的に見る力は、小論文や面接、総合型選抜などの入試対策にも役立ちます。そして何より、大人になってからも、正しい情報を見きわめて判断する力として生き続けます。

「疑う」ときに気をつけたいこと

「疑う」ことは成長につながりますが、使い方を間違えると、かえって勉強の妨げになることもあります。次の2つに気をつけましょう。

自分を否定するための疑いにしない

「自分はダメなんじゃないか」「どうせ受からないんじゃないか」と、自分の能力そのものを疑ってしまうのは、良い疑いではありません。疑うのは「やり方」や「答え」であって、「自分自身」ではないことを忘れないようにしましょう。

間違いが見つかったら、「次に直せるポイントが見つかった」と前向きにとらえることが大切です。

疑ったら、必ず確かめる

疑問を持っただけで終わらせてしまうと、もやもやが残るだけで成長にはつながりません。教科書や参考書で調べる、先生に質問するなど、疑問を持ったら必ず確かめて、自分なりの答えを出すところまでやりきりましょう。

保護者ができるサポート

お子さまが過去問やテストで間違えたとき、つい「なんでこんな問題を間違えたの?」と言ってしまうことがあるかもしれません。同じ「なぜ」でも、責める口調だと、子どもは自分を否定されたように感じてしまいます。

声をかけるなら、「どうして間違えたと思う?」「次はどうしたらいいと思う?」と、子ども自身が考えるきっかけになる問いかけがおすすめです。また、ニュースを見ながら「この話、ほかの見方もできそうだね」と家族で話すことも、物事を多面的に見る力を育てる良い機会になります。

よくある質問

自分の答えを疑ってばかりいると、自信がなくなりませんか?

疑うのは自分の能力ではなく、解き方や答えです。分析を通して改善点が見つかり、それを直して点数が上がる経験を重ねると、むしろ「自分は成長できる」という自信が育ちます。自信を持ちながら、やり方を見直すことを意識しましょう。

過去問の分析に時間がかかりすぎてしまいます

最初からすべての問題を細かく分析する必要はありません。まずは、間違えた問題と、自信がないまま正解した問題にしぼって分析しましょう。慣れてくれば、1回分の分析を短時間で終えられるようになります。

中学1・2年生でも「疑う」勉強はできますか?

もちろんできます。定期テストや問題集で間違えた問題について、「どんな間違いだったか」「次はどうするか」を一言メモするところから始めてみましょう。早くから習慣にしておくと、受験期の過去問演習で大きな力になります。

一人で分析を続けるのが難しいときは、だれかに相談するのも一つの方法です。坪田塾では、講師が演習後の解き直しや分析を一緒に行い、一人ひとりの間違えやすいパターンに合わせた改善策を考えます。自宅から指導を受けられるオンライン校もあります。

まとめ:「疑う」力を、勉強と将来の考える力に

「疑う」という言葉には悪いイメージもありますが、勉強では「なぜ?」と疑問を持つことが、成績を伸ばす大きな力になります。最後に、ポイントをおさらいしましょう。

・「疑う」には「本当に正しいのか確かめようとする」という前向きな意味もある
・自信を持ちつつ、慢心せずに自分のやり方を見直すことが成長につながる
・過去問演習では「アプローチ」「間違いのパターン」「改善点」の3ステップで分析する
・疑うのは自分自身ではなく、やり方や答え。疑ったら必ず確かめる

「疑う」力は、受験勉強だけでなく、将来さまざまな情報の中から正しい判断をするための力にもなります。まずは次に解く問題から、「本当にこれで正しい?」と自分に問いかけてみてください。

映画『ビリギャル』でおなじみの個別指導塾!坪田塾とは

坪田塾は中学校1年生~高校3年生、高卒生(浪人生)を対象にした個別学習塾・予備校です。首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、名古屋、大阪、兵庫に26校舎、日本全国に指導を提供するオンライン校を加えて全27校舎を展開しています。

坪田塾では、学力や学校のスケジュールに合わせて勉強できる個別プログラムに加え、教育心理学に基づく9つの性格タイプに合わせた指導・声掛けによって、子ども一人ひとりを支えて寄り添う、「子」別指導に力を入れています。

坪田塾の9タイプ別性格診断とは?

この科学的に証明された学習法により、多くの受験生の偏差値を短期間で大きく上げて、難関校合格へと導いています。料金も1時間1,640円~と、通いやすい料金体系です。

「ビリギャル」でおなじみの坪田塾に興味がある方は、ぜひ無料体験授業を受講してみてください。

◆坪田塾の校舎一覧はこちら