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受験を諦めそうになった時に読む話|「諦める」と「撤退」の違いと受験科目の見直し方

「もうやめたい」「志望校を下げようかな」「来年受験し直そうかな」。受験が近づくにつれて、こんな気持ちになることはありませんか?
真剣に頑張っている人ほど、思うように点数が上がらない現実はつらいものです。その気持ちは、とてもよく分かります。

本記事では、受験を諦めそうになったときに考えてほしい「頑張る理由」と、「諦める」と「撤退」の違いについてお話しします。さらに、勉強の進み具合から受験科目や受験方式を見直すときの判断基準や、残された時間を「努力が成果につながる勉強」に使う方法も、具体的に紹介します。

執筆:坪田塾 車道校 講師 渡辺

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目次(クリックで開閉)

・受験を諦めたくなるのは、真剣に頑張っている証拠
┗頑張っても点数が上がらない、時間だけが過ぎていく
┗成績が伸びない時期は、だれにでもある
・「何のために」「誰のために」頑張っているのか考えてみる
┗あなたは何のために頑張っていますか?
┗「自分のためだけ」の頑張りは、言い訳を作りやすい
┗応援してくれている人のことを思い出す
・「諦める」と「撤退」は違う
┗物事には「目指せる期限」がある
┗撤退とは「目標を達成するために戦い方を変えること」
・受験科目を見直すべきか?判断の具体例
┗例:文系3科目受験を目指しているが、日本史の進みが大きく遅れている
┗撤退を考えるべきかのチェックポイント
┗見直しのときに考えられる選択肢
・努力が成果につながる勉強に時間を使う
┗「点数につながる勉強」を優先する
┗「やらないこと」を決めて、迷う時間を減らす
┗インプットよりアウトプットに時間をかける
・気持ちが折れそうなときの立て直し方
┗目標を「今日できること」まで小さく区切る
┗やったことを記録して、成長を見える化する
┗一人で抱え込まず、話を聞いてもらう
・高校1・2年生のうちからできること
┗年間計画を立て、進み具合を定期的に確認する
┗受験科目と入試方式を早めに調べておく
・保護者ができるサポート
・よくある質問
┗志望校を下げるのは「諦め」ですか?
┗受験科目を減らすと不利になりませんか?
┗浪人を考えたほうがいいでしょうか?
・まとめ:諦めずに、必要なら「撤退」という作戦変更を

受験を諦めたくなるのは、真剣に頑張っている証拠

受験が近づくと、「もうやめたい」と感じる受験生は少なくありません。まずは、そう感じてしまう理由と向き合ってみましょう。

頑張っても点数が上がらない、時間だけが過ぎていく

実は私も坪田塾の卒塾生なのですが、受験生のころは、どんなに頑張ってもなかなか点数が上がらず、日にちだけがどんどん過ぎていくことに焦っていました。そのうえ、周りから「このままじゃ受からないぞ」とプレッシャーをかけられることもありました。

頑張っていればいるほど、心が折れそうになる瞬間があります。それは、あなたが真剣に受験と向き合っている証拠です。諦めたくなる気持ちを、まずは否定しないでください。

成績が伸びない時期は、だれにでもある

勉強の成果は、努力した分だけすぐに表れるわけではありません。成績が伸び悩む時期を経て、あるときぐっと伸びることも多いものです。今が伸び悩んでいる時期だとしても、それは成長が止まったという意味ではありません。

成績が伸びない時期の乗り越え方は、プラトー現象とは?成績が伸びない時期の乗り越え方で詳しく紹介しています。

「何のために」「誰のために」頑張っているのか考えてみる

諦めそうになったときは、一度立ち止まって、自分が頑張っている理由を考えてみてほしいのです。

あなたは何のために頑張っていますか?

将来の夢のため、行きたい大学で学びたいことがあるため、自分の可能性を広げたいため。頑張る理由は人それぞれでしょう。

では、もう一つ質問です。あなたは「誰のために」頑張っていますか?少し考えてみてください。

「自分のためだけ」の頑張りは、言い訳を作りやすい

もし「自分のため」と答えたなら、諦めたくなる理由の一つは、そこにあるのかもしれません。私が受験で諦めそうになっていたとき、恩師から「自分のためだけに頑張る人は、諦めてしまう人が多い」と教えてもらったことがあります。

自分のためだけに頑張っていると、「ここまで頑張ったんだから、これくらいでいいかな」「つらいからやめたい」と、やめる理由をいくらでも自分で作れてしまうからです。一方で、自分以外のだれかのために頑張っている人は、その人の存在が「もう少し頑張ろう」と踏みとどまる支えになります。

応援してくれている人のことを思い出す

もう頑張れないと思ったときは、あなたを応援してくれている人のことを思い浮かべてみてください。仕事をしながら家のことも支えてくれている家族、毎日の送り迎えをしてくれる人、勉強を教えてくれる先生、一緒に頑張っている友だち。

その人たちは、あなたのことを大切に思い、応援してくれています。自分のための理由で心が折れそうなときは、応援してくれている人のために、もう少しだけ頑張ってみませんか。そう思えたとき、もう一歩前に進む力が湧いてくるはずです。

「諦める」と「撤退」は違う

ここまで「諦めないで」とお伝えしてきました。しかし、もう一つ知っておいてほしいことがあります。それは、「諦める」ことと「撤退する」ことは違う、ということです。

諦めると撤退の違い

物事には「目指せる期限」がある

たとえば、プロ野球選手を目指して練習していたとしても、80歳になってもプロを目指し続けるのは現実的ではありませんよね。スポーツでも勉強でも、物事には目指せる期限というものがあります。

受験も同じです。入試の日は決まっていて、それまでに使える時間は限られています。その限られた時間の中で、何を目指し、何に時間を使うのかを判断しなければなりません。

撤退とは「目標を達成するために戦い方を変えること」

「諦める」とは、目標そのものを手放し、努力をやめてしまうことです。一方、「撤退する」とは、目標を達成するために、うまくいかない戦い方を見切り、別の戦い方に切り替えることです。

たとえば、苦手科目にこだわり続けて全体の点数が伸びないなら、その科目を受験科目から外し、得意科目で勝負する方法に切り替える。これは決して逃げではなく、合格という目標のための前向きな判断です。撤退は、諦めるのではなく、勝つための作戦変更なのです。

受験科目を見直すべきか?判断の具体例

では、どのようなときに撤退、つまり受験科目や受験方式の見直しを考えるべきなのでしょうか。具体例で考えてみましょう。

例:文系3科目受験を目指しているが、日本史の進みが大きく遅れている

たとえば、英語・国語・日本史の3科目で受験する文系学部を志望しているとします。ところが、日本史の教材が全体の2割程度しか進んでいない状態で、入試まで残りわずかになってしまったとしましょう。

この状況から、日本史を大学入試レベルまで仕上げるのは、作戦次第とはいえ、かなり難しいといえます。日本史に多くの時間を使えば、英語や国語の勉強時間が削られ、すべての科目が中途半端なまま本番を迎えてしまうおそれもあります。

そうなれば、日本史を使わない受験方式に切り替える、たとえば英語と国語の2科目で受験できる大学・学部や入試方式を探すといった判断が必要になります。こうした判断は、早ければ早いほど、残りの時間を有効に使うことができます。

撤退を考えるべきかのチェックポイント

受験科目や受験方式を見直すべきかどうかは、次のようなポイントで判断しましょう。

チェック項目
確認すること
見直しを考える目安
教材の進み具合年間計画に対して、どこまで進んでいるか計画より大きく遅れていて、入試までに終わる見込みがない
残り時間入試までに使える勉強時間はどれくらいか必要な量に対して、時間が明らかに足りない
成績の伸び模試や過去問で点数が伸びているか時間をかけても点数がほとんど伸びていない
他の科目への影響その科目に時間をとられ、他が手薄になっていないか得意科目の点数まで下がってきている
受験方式の選択肢その科目を使わずに受験できる大学・方式があるか志望分野を学べる別の方式が見つかる

判断に迷うときは、一人で抱え込まず、学校や塾の先生に相談しましょう。自分では気づかない選択肢や、まだ間に合う作戦を一緒に考えてもらえることもあります。

科目見直しの判断

見直しのときに考えられる選択肢

撤退といっても、方法はさまざまです。状況に応じて、次のような選択肢を検討してみましょう。

選択肢
内容
メリット
注意点
受験科目を減らす2科目など、少ない科目で受験できる方式を選ぶ得意科目に時間を集中できる1科目あたりの配点が大きく、ミスが響きやすい
科目を入れ替える選択できる科目の中で、得点しやすい科目に変える伸びしろのある科目で勝負できる新しい科目の勉強が間に合うか確認が必要
入試方式を変える共通テスト利用や、配点の異なる方式を選ぶ得意科目の配点が高い方式を選べる出願期間や条件を事前に確認する
併願校を見直す第1志望はそのままに、受験校の組み合わせを変える合格の可能性を広げられる受験日程や移動の負担を考える

受験科目や方式を見直しても、志望分野で学ぶという目標そのものは変わりません。大切なのは、合格という目標に向けて、最も可能性の高い戦い方を選ぶことです。

努力が成果につながる勉強に時間を使う

入試が近づいたときに何より大切になるのは、努力に対して成果が返ってくるものに時間をかけることです。

「点数につながる勉強」を優先する

残された時間が限られているときは、新しいことに手を広げるよりも、すでに学んだ内容を確実に得点できるようにするほうが、点数につながりやすくなります。間違えた問題の解き直しや、よく出る分野の総復習などを優先しましょう。

志望校の配点や出題傾向を確認し、点数を取るべき場所に時間を集中させる考え方は、ランチェスター戦略で考える受験戦略でも紹介しています。

「やらないこと」を決めて、迷う時間を減らす

あれもこれもと手を出すと、迷っている時間が増え、どれも中途半端になってしまいます。受験科目や優先順位が決まったら、「やらないこと」もはっきり決めましょう。やることが明確になれば、迷いが減り、目の前の勉強に集中できるようになります。

インプットよりアウトプットに時間をかける

努力を点数につなげるうえで、特に意識してほしいのが「アウトプット」です。教科書や参考書を読む、授業を聞く、ノートをまとめるといったインプットの勉強は、やった気になりやすい一方で、それだけでは入試本番で解ける力にはなりにくいものです。

問題を解く、覚えた内容を何も見ずに書き出す、人に説明してみるといったアウトプットをくり返すと、「わかったつもり」だった部分がはっきりします。できなかった部分だけを復習すればよいので、同じ時間でも勉強の効率が大きく変わります。

たとえば社会科目なら、教科書を読み直す前に一問一答や過去問を解き、間違えた用語だけを確認する。英語なら、単語帳を眺めるのではなく、日本語を見て英語を書けるかを確かめる。こうした小さな工夫の積み重ねが、「頑張っているのに点数が上がらない」という状態から抜け出すきっかけになります。

気持ちが折れそうなときの立て直し方

作戦を見直しても、気持ちが落ち込む日はあります。そんなときに役立つ、気持ちの立て直し方を紹介します。

目標を「今日できること」まで小さく区切る

「合格」という大きな目標だけを見ていると、ゴールが遠すぎて、何から手をつければよいのかわからなくなります。そんなときは、目標を「今週中に終わらせる範囲」「今日解く問題の数」まで小さく区切ってみましょう。

「今日は数学の問題を10問解く」「英単語を50個チェックする」など、すぐに達成できる目標をクリアしていくと、「やればできる」という感覚が少しずつ戻ってきます。小さな達成感の積み重ねが、もう一度前に進むエネルギーになります。

やったことを記録して、成長を見える化する

点数がなかなか上がらないと、「自分は何も成長していない」と感じがちです。しかし実際には、解ける問題が増えていたり、以前より速く解けるようになっていたりと、目に見えにくい成長は確実に起きています。

その日に解いた問題数や、終わらせた範囲をノートやアプリに記録しておきましょう。後から見返すと、自分がどれだけ積み上げてきたかがはっきりわかります。記録は、迷ったときに「ここまでやってきたのだから大丈夫」と自分を支えてくれる材料にもなります。

一人で抱え込まず、話を聞いてもらう

不安や焦りを一人で抱え込むと、考えがどんどん悪い方向に進んでしまいます。家族や友人、学校や塾の先生など、話しやすい相手に今の気持ちを聞いてもらうだけでも、頭の中が整理されて落ち着くことがあります。

特に受験科目の見直しのような大きな判断は、自分一人で決める必要はありません。受験の状況をよく知る先生に相談すれば、自分では気づかなかった選択肢が見つかることもあります。

高校1・2年生のうちからできること

受験直前に大きな撤退判断をしなくて済むように、早いうちからできることもあります。

年間計画を立て、進み具合を定期的に確認する

受験までの年間計画を立て、教材の進み具合を定期的に確認する習慣をつけましょう。月に1回でも計画と実際の進み具合を比べれば、遅れに早く気づき、余裕を持って対策できます。

勉強計画の立て方は、勉強計画の立て方も参考にしてください。

受験科目と入試方式を早めに調べておく

志望校の入試科目や入試方式を早めに調べておくと、得意・不得意に合わせた受験プランを立てやすくなります。どの科目に力を入れるべきか、どんな選択肢があるのかを知っておくことで、いざというときの判断にも迷わずに済みます。

保護者ができるサポート

お子さまが「もうやめたい」と口にしたとき、つい「何を言っているの、頑張りなさい」と言いたくなるかもしれません。しかし、まずは「そう思うくらい頑張ってきたんだね」と、気持ちを受け止めてあげてください。

そのうえで、受験科目や受験方式の見直しが必要かどうか、一緒に学校や塾の先生に相談してみましょう。撤退の判断は、お子さま一人では決めにくいものです。保護者が冷静に情報を集め、選択肢を一緒に考えることで、お子さまは前向きに次の一歩を踏み出しやすくなります。

よくある質問

志望校を下げるのは「諦め」ですか?

必ずしも諦めではありません。自分の学びたい分野を学べる大学を、現実的な作戦の中で選び直すことは、目標を達成するための「撤退」の一つです。ただし、気持ちが折れて投げやりに決めるのではなく、先生と相談しながら、納得できる判断をすることが大切です。

受験科目を減らすと不利になりませんか?

科目数が少ない方式は、1科目あたりの配点が大きくなるため、得意科目でしっかり得点できる人にとってはむしろ有利になることもあります。一方で、ミスが合否に響きやすいという面もあります。自分の得意・不得意と照らし合わせて判断しましょう。

浪人を考えたほうがいいでしょうか?

浪人するかどうかは、本人の気持ちや家庭の状況によって大きく異なる、慎重に考えるべき判断です。まずは目の前の受験に全力を尽くし、そのうえで、結果や自分の気持ちを踏まえて家族や先生と話し合いましょう。今の時点で迷っているなら、迷う時間を勉強に使うことをおすすめします。

受験の作戦を一人で考えるのが難しいときは、専門家に相談するのも一つの方法です。坪田塾では、講師が一人ひとりの勉強の進み具合や志望校に合わせて、受験科目や受験方式の見直しも含めた作戦を一緒に考えます。自宅から指導を受けられるオンライン校もあります。

まとめ:諦めずに、必要なら「撤退」という作戦変更を

受験を諦めたくなるのは、真剣に頑張っているからこそです。最後に、ポイントをおさらいしましょう。

・諦めそうになったら、「何のために」「誰のために」頑張っているのかを考えてみる
・「諦める」は目標を手放すこと、「撤退」は目標のために戦い方を変えること
・教材の進み具合や残り時間から、受験科目や受験方式の見直しを早めに判断する
・努力が成果につながる勉強に時間を集中させる

あなたを応援してくれている人のことを思い出しながら、最後まで、自分にとって最善の戦い方を選び続けてください。

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