「勉強しなさい!」って言われると、勉強が嫌いになるよっていう話

どうも、こんにちは!
上本町校の南條です!

今回、僕が題名にした
『「勉強しなさい!」って言われると、勉強が嫌いになるよっていう話』
という題名ですが、これ、心当たりありませんか?

僕の答えを先にお伝えしますが僕は、「あります」

「勉強しなさい!」と言われると、
ヤル気が出るどころか、むしろヤル気が無くなる人でした、僕は。

じゃあ、それはなぜか?一緒に解明していきましょう!

「勉強しなさい!」これ、ついつい言ってしまう言葉ですよね。

まず冒頭から、「勉強しなさい!」の効果を言います。
はっきり言って、
この言葉ほど、子どもから学習意欲を奪う効果を持つ言葉は、ありません。

もう一度言います。
この言葉ほど、子どもから学習意欲を奪う効果を持つ言葉は、ありません。

「親の気持ちとしては、勉強してほしい!」
「勉強してないので、勉強させたい!」
そう思いますよね。
ただ、ここで考えてみてください。

「勉強しなさい!」とお子さんに伝えているお父さんお母さん。
辛辣ですが、一度考えてみてください。

お父さんお母さんは子どもの時、勉強しましたか?

「勉強した」と胸を張って言えますか?
子どもの時に、「勉強しなさい!」と言われたことのない学生生活でしたか?

いま、お子さんの親になったお父さんお母さんがある日、
まだ学生だった頃のお父さんお母さんの親になったとしたら、
「勉強しなさい!」って、伝えなくても良いくらい、勉強って、していましたか?

「勉強しなさい!」と子どものころに言われた経験のあるお父さんお母さん。
お父さんお母さんが、子どもの時の気持ちを思い出してみて欲しいんです。

「勉強しなさい!」って言われて、どんな気持ちでしたか?
「はい!勉強します!」という気持ちになりましたか?

「勉強かあ、嫌だなあ」
「やってるのに、なんでそういうこと言うの…」
「どれだけやれば、勉強ってしてることになるの…」
というような「嫌な」思い出が、ほとんどでは無いでしょうか?

普段、お子さんに、「勉強しなさい!」と伝えているお父さんお母さん。
一度考えていただきたいことが、もうひとつあります。

お子さんが「勉強をしている」と判断できる基準は、
お子さんが何分、何時間、勉強をした時ですか?

30 分ですか?3 時間ですか?12 時間ですか?24 時間ですか?

これって実は、何分以上、何時間以上なら勉強をしているというような、
「勉強をしている」と判断できる明確な基準って、無いんですよね。

例えばいま、あるいは最近、お子さんの中では
「以前よりも」「30 分でも長く」勉強を頑張っているとします。
そんな中で、
「勉強しなさい!」
この言葉をかけられたら、どう思うと思いますか?

きっと、ヤル気を失っちゃいますよね。
だって、例えばお子さんにとって昨日は勉強時間が 0 分だったとします。
でも今日は、勉強時間が 10 分になった。これって、勉強してませんか?

こういうことの積み重ねの結果、
「勉強=嫌なもの、つらいもの、怒られるもの」
というような印象が付いてしまうんですよね。

これが、「勉強しなさい!」という言葉の効果です。
どうですか?
こう考えると、「勉強しなさい!」って、
子どもにとっては「不快」な言葉だと思いませんか?

ここでお父さんお母さんにお伝えしたいことは、僕がお伝えしたいことは、
お父さんお母さんの教育が「間違っている」ということでは、全くありません。

お子さんにこうなって欲しい、こう生きて欲しい、幸せになって欲しい。
そういう理想や価値観が、お父さんお母さんにはあるかと思います。
その為にお父さんお母さんはご家庭で、教育なさっているかと思います。
なので、決して「間違っている」とか、「ダメ」とかでは全くありません。

現状、お子さんが勉強していない。
でも、「勉強しなさい!」という言葉か効果が無いらしい。
なら、どうすれば良いのか?難しいですよね。

でも、そんなに難しくは考えないでください。
実はこれって、とてもシンプルなんですよね。
それは、
・アプローチを変えること
・褒めること
・待つこと
のたった 3 つだけで、達成できるんですね、これが。
どういうことか、今からお伝えしますね。

例えば、バッティングセンターにある、ボールを当てて、
数字を打ち抜くストラックアウトってありますよね?
それをお父さんお母さんがしたとします。

ど真ん中の 5 番を打ち抜こうとして、1 回目は勢い余って、
5 番の上にある 2 番のプレートを打ち抜いたとします。

次こそ、5 番を打ち抜きたい。
そう思った時に、1 回目と同じ力で、同じ腕の振り方をして、
同じ腕の位置でボールを離して、投球しますか?
しないですよね?
なぜですか?

それは、1 回目から学んで、無意識、あるいは意識的に「改善・修正」をして、
5 番を打ち抜くという目的の為の過程、つまり 5 番を打ち抜くための、
アプローチを変えているからですよね。

例えば、夜ご飯に肉じゃがを作るとします。
1 回目は、醤油やみりんを入れ過ぎて、とても辛い味になって、
煮込み過ぎてジャガイモが崩れてしまう、そんな状態の肉じゃが、
いわば「失敗した」肉じゃがが、出来てしまいました。

じゃあ再び、肉じゃがを作るとします。
美味しくて、ジャガイモの形が綺麗、そんな美味しそうな肉じゃがを作りたい!
どうやって作りますか?

1 回目より醤油やみりんの量を控えめにして、ジャガイモの形を残すために、
煮込む時間を 1 回目より短くしますよね?
1 回目の「失敗した」肉じゃがの時と、同じように作りますか?
きっと作らないですよね?
なぜですか?

それは 1 回目の肉じゃがは上手くいかなかった、だから 1 回目から学んで、
「改善・修正」をして、上手に肉じゃがを作ろうとしているからですよね。
つまり肉じゃがを「成功させるため」に、アプローチを変えますよね?

話を戻しますが、
①「勉強しなさい!」と言って、
お子さんが勉強をしない。

勉強しないのでまた、
②「勉強しなさい!」と言う。

②って、勉強に繋がらなかった①の時と、何かアプローチが変化していますか?
何ら変化していませんよね。

「勉強しなさい!」というアプローチがお子さんの心に響いていない。
この言葉によってお子さん「勉強する「勉強したい!」いうように、 
動機付けられていないことが、何よりの証拠です。 

つまり、「勉強しなさい!」という言葉は、ほとんどの場合お子さんにとって、
勉強するという「行動」に移るキッカケには、ならないってことです。

なら、どうするか?
それは、アプローチ、つまり伝え方を変えてあげて欲しいんです。

例えば、少しでも机に向かい、勉強している姿を見たり、
単語を見ていたり、学校などで学んだ知識を耳にすることがあれば、
「よく勉強してるね!」
「勉強がんばってるね!」
「そんなこといつの間に勉強したの!?」
というように、結果よりもその過程を褒めてあげて欲しいんです。

それが、やがては少しずつ、勉強へのモチベーションへと繋がっていきます。
それで、やがては少しずつ、お子さんの勉強時間が伸びていきます。
それで、やがては勉強するという行動が、習慣になっていきます。

どうアプローチすれば、お子さんの行動が変わるか。
それを、一緒に見つけていきませんか?

子どもの教育・成長で大切なことは、「待つこと」です。

「勉強しなさい!」と伝えても、
僕が今回お話した「アプローチ」を変えても、
お子さんに伝えた 1 分後から、1 時間後から、1 日後から、
急激に行動が変化する子どもは、中々いません。
子どもだけではなく、人間はどんな人でもそうです。
だって、今までしていなかったことを急にするって、大変ですよね。

もう一度言います。
子どもの教育・成長で大切なことは、「待つこと」です。

子どもの成長は、長い目で優しく見守って、
少しの変化(=成長)には敏感に気づいてあげ、
その過程こそ褒めてあげることが、大切です。

そして、同じアプローチを何度繰り返しても行動に繋がらないので、
ある方法でお子さんの行動が変化しなければ、次は別の方法でというように、
お子さんにアプローチを行うお父さんお母さんの「柔軟な姿勢」も大切です。

お子さんには可能性が無限に秘められています。
その可能性を開花させるか、それとも枯らしてしまうかは、
大人のアプローチが、子どもにとっては何よりも重要となります。

お子さんへのアプローチが、お子さんの可能性という花にとって、
「水」や「栄養」、「日光」などとなり、「適切に」与えることで開花することもあれば、
「過剰に」あるいは「少なく」与えることで、気付けば枯らしてしまうことも十分あり得ます。

これは僕たちにとっても難しい塩梅ですが、お子さんの声に耳を傾ければ、
お子さんが今、何を考えていて何を必要としているか何に困っているのか。
分かることも多々あり、お子さんの声をまずはしっかり聞くことが必要です。

お子さんの変化を「待つこと」、
お子さんに「柔軟」に接していけば、
きっといつか、お子さんの良い変化があります。

お父さんお母さん。
一緒にお子さんの成長や変化を待ちましょう!
一緒にお子さんを柔軟に見守りましょう!
一緒に僕たちと子どもを育む「共育」をしましょう!

「勉強しなさい!」と言うのは、今日で終わりにしましょう!