大学受験に必要な勉強時間とは?効率的な学習のポイントと時間活用術(2024年最新)

大学受験を目指す高校生の多くが、「自分の勉強時間は十分か」「このままで志望校に合格できるのか」といった不安や焦りを感じています。
合格に必要な最低限の勉強時間は存在しますが、適切な勉強時間は学年や志望校によって異なります。そのため、他人と比較するのではなく、自分の生活スタイルや学力、進路に合わせた勉強時間を確保することが重要です。

本記事では、大学受験に必要な平均勉強時間、国公立・私立大学別、学年別の勉強時間と学習のポイント、効率的な時間の作り方など、受験勉強の時間管理について詳しく解説します。

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目次(クリックで開閉)

・大学受験のための平均勉強時間
 ┗国公立大学を受験する場合
 ┗私立大学を受験する場合
・高校1年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント
 ┗高校1年生の勉強時間の目安
 ┗高校1年生の受験勉強のポイント~学習の習慣化と基礎固め~
・高校2年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント
 ┗高校2年生の勉強時間の目安
 ┗高校2年生の受験勉強のポイント~苦手の克服~
・高校3年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント
 ┗高校3年生の勉強時間の目安
 ┗高校3年生の受験勉強のポイント~問題演習と反復学習~
・高卒生(浪人生)の勉強時間の目安と受験勉強のポイント
 ┗高卒生(浪人生)の勉強時間の目安
 ┗高卒生(浪人生)の受験勉強のポイント~規則正しい生活を意識~
・難関大を受験するなら勉強時間のさらなる確保を
・大学受験までの勉強時間が足りない!?時間活用のコツ
 ┗自分の現状を知る
 ┗スマホとの付き合い方を見直す
 ┗朝の時間を上手に使う
 ┗通学などのスキマ時間を積み重ねる
・勉強時間だけでなく、大学受験のための効率の良い学習も大切
 ┗個別指導塾で自分に合った勉強法を確立
 ┗適度な休養をはさんでモチベーションを維持

 

大学受験のための平均勉強時間

高校生が平日に学校以外で勉強する時間は平均84.4分です。ただし、この数字には進学を希望しない生徒や、学科試験を必要としない入試方法を選択している生徒も含まれています。文部科学省の「大学入学選抜関連基礎資料集」によると、高校生の大学・短大への進学率は約6割です。そのため、大学進学希望者に限定すると、実際の勉強時間はさらに多いと考えることができます。

高校生の1日の学習時間
※文部科学省「高等学校教育の現状について(令和元年)」より

上記のデータによると、高校生全体の1日の勉強時間は、「ほとんど勉強しない」が約15%、1時間以内が約30%、1時間30分以上が約55%です。このことから、大学進学希望者の多くが最低でも1日90分は勉強していると推測できます。

ただし、1日に必要な勉強時間は、志望大学のレベルや基礎学力、学習環境などによって大きく異なります。

 

国公立大学を受験する場合

国公立大学志望の場合、ほとんどの大学で共通テスト6教科8科目以上の受験が求められます。受験科目数が多いため、2次試験の対策も含めると高校3年間で3,000時間以上の勉強時間が必要とされています。

高校入学から受験までの日数は約1,000日です。そのため、高校1年生から受験勉強を始めた場合、1日あたり3時間、2年生からなら1日4.5時間、3年生からだと1日10時間の勉強が必要になると計算できます。

 

私立大学を受験する場合

私立大学は、一般的に国公立大学よりも入試科目が少なく、勉強時間の目安は2,000~3,000時間程度です。しかし、近年は共通テストを導入する大学も増えており、志望大学ごとの受験科目数に応じて必要な勉強時間は変わってきます。また、私立大学では大学独自の試験問題が出題されることが多く、各大学の出題傾向に合わせた対策のために、より多くの勉強時間が必要になる場合もあります。

 

高校1年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント

高校3年生になってから受験勉強を始めると、1日10時間程度の勉強時間が必要になります。しかし、それまで全く勉強をしていなかった人が、突然長時間の勉強を生活に組み込むのは非常に困難です。
そのため、高校1年生のうちから受験を意識して勉強に取り組むことが重要です。こうすることで、日々の勉強習慣も自然と身につきます。

 

高校1年生の勉強時間の目安

高校1年生は、平日は学校から帰った後に1~2時間、休日は3~4時間の勉強時間を確保することをおすすめします。
新しい環境や人間関係、部活動などで疲れてしまう人も多いでしょう。しかし、何日も続けてだらだらと過ごしてしまうと、勉強しないことが当たり前になってしまいます。高2・高3になっても勉強に身が入らないことがないよう、短時間であっても毎日必ず勉強時間を作り、机に向かう習慣を身につけることが大切です。

 

高校1年生の受験勉強のポイント~学習の習慣化と基礎固め~

大学受験では、単なる知識の詰め込みや暗記だけでなく、思考力や判断力を必要とする問題が増えています。高1のうちから基礎知識をしっかりと身につけ、基本的な学習内容を理解しておくことが、高3での志望校ごとの受験対策の下準備として非常に重要です。
基礎固めには、学校の授業の復習・予習が効果的です。授業で進んだ範囲を、問題集や参考書を使って理解し直すことで、基礎を身につけながら定期テスト対策ができ、内申点アップも期待できます。
特に知識の積み重ねが重要な国語や英語・数学は、一度つまずいてしまうと、分からない単元まで立ち戻って学習し直す必要があるため、しっかりと理解を深めておきましょう。

 

高校2年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント

高校2年生は、1年生のうちに身につけた学習習慣を継続しながら、苦手科目や弱点の克服に力を入れる時期です。

 

高校2年生の勉強時間の目安

高2は、高3の本格的な受験勉強に向けて少しずつ勉強時間を増やす必要があります。部活動や学校行事などとのバランスを取りながら、平日は2~4時間、休日は4~6時間を目安に、時間を伸ばしていきましょう。

 

高校2年生の受験勉強のポイント~苦手の克服~

高3では、高1~高2の学習内容を一通り確認した後、具体的な志望校の受験対策を始めます。高2の間に弱点を放置しておくと確認に時間がかかり、スムーズに志望校対策へ進めなくなるため、高2の間に苦手な科目や単元を重点的に学習することが大切です。

また、英検や漢検・数検などの資格試験にチャレンジすることをおすすめします。大学受験には一般選抜だけでなく、学校推薦型選抜や総合型選抜など、さまざまな形式があります。資格の取得が選抜に有利に働くことも多いため、早めに対策を練っておきましょう。

 

高校3年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント

高校3年生の勉強時間の目安と受験勉強のポイント

高校3年生は受験のラストスパートの時期です。高校2年生の時よりも勉強時間を増やし、志望校合格に向けた本格的な対策を始めましょう。

 

高校3年生の勉強時間の目安

高3は、1学期、夏休み、2学期、試験直前と、徐々に勉強時間を増やしながら学習を進める必要があります。

高3の1学期中

1学期中は部活動を引退していない生徒も多く、平日・休日ともに勉強時間が短くなりがちです。それでも、平日は3~5時間、休日は5~8時間程度の勉強時間の確保を心がけましょう。

高3の夏休み中

夏休みは受験前の最後の長期休暇です。部活動を引退し、まとまった勉強時間を確保しやすくなるため、1日10時間以上を目安に学習にしっかりと力を入れましょう。

高3の2学期中

2学期は学校での授業を受けながら、部活動などに充てていた時間を勉強にシフトしていきましょう。平日は4~5時間、休日は10時間を目安にしてください。

高3の12月以降

12月以降はラストスパートの時期です。平日は6~8時間、休日は10時間を目安に今まで勉強したことの総仕上げを行いましょう。

 

高校3年生の受験勉強のポイント~問題演習と反復学習~

高3では、高1~高2で身につけた基礎知識の確認と、実践を想定した問題演習を行い、反復学習に力を注ぎましょう。

高3の1学期中

まずは、受験に必要な科目の知識を定着させるために、高1からの勉強内容の総復習を始めましょう。

高3の夏休み中

夏休みが終わるまでに受験範囲の学習を終えることを目標にし、基礎がおろそかになっているところ、理解しきれていないところは学び直しながら、受験科目すべての知識を確実に身につけます。

高3の2学期中

秋からは、志望大学のレベルに合った問題集や過去問などを活用して問題演習を行いましょう。共通テストに対応した問題集による演習も始めます。

高3の12月以降

秋に引き続き、共通テストや2次試験に通用する問題演習を繰り返しながら、最後の仕上げに取り組みます。実際に出題される可能性の高い問題を繰り返し解くことで、志望校の傾向をしっかりと頭に定着させましょう。

 

高卒生(浪人生)の勉強時間の目安と受験勉強のポイント

高卒生(浪人生)は学校へ行く必要がないため、学習時間を比較的作りやすいと言えますが、時間があるからこそ計画的に勉強を進めることが大切です。

 

高卒生(浪人生)の勉強時間の目安

高卒生(浪人生)は予備校や塾がなければ高校生の休日と同じスケジュールで、予備校や塾の時間は受験勉強の時間として過ごすことになります。平日は6~8時間、休日は10時間の勉強時間を確保しましょう。

 

高卒生(浪人生)の受験勉強のポイント~規則正しい生活を意識~

高卒生(浪人生)は高3と同様に、夏休みまでに高校3年間の総復習、苦手科目や弱点の克服、知識の定着を終え、秋からは志望校レベルの問題集や過去問を使った実践演習を行います。
通学がないため、現役生と違って生活習慣が乱れやすく、体調を崩して計画通りに勉強を進められなくなる人が多くなる傾向があります。受験当日は午前中から試験が始まることがほとんど。本番に万全な体制で試験に臨むためにも、日ごろから「朝早くに起きて予備校や塾へ行き、日中に勉強を終わらせる」といった、規則正しい生活を意識して過ごすことが大切です。

 

難関大を受験するなら勉強時間のさらなる確保を

難関大に合格するためには4,000時間以上の勉強が必要とされているため、高3の1年間だけでは圧倒的に勉強時間が足りません。高1のうちから、毎日の勉強時間を通常より1~2時間多く確保することを心がけましょう。高3になる前に共通テストで志望校の合格ラインを超える点数を獲得できる程度の力を身につけておくなど、早めの準備・対策が肝心です。

 

大学受験までの勉強時間が足りない!?時間活用のコツ

時間が足りない場合の学習計画を策定

「大学受験までの勉強時間が足りていない、でも、まとまった勉強時間を作るのが難しい」という悩みを持つ方向けに、ここからは勉強時間を作るコツを紹介します。

 

自分の現状を知る

まずは、自分の日々のスケジュールを紙に書いて視覚化することをおすすめします。学校、食事、風呂や睡眠など、生活において削ることのできない時間を割り出してから、それら以外で勉強に充てることのできる時間がないかどうか、チェックしてみましょう。

また、志望校のレベルと自分の学力の差を把握することも大切です。大学合格ラインに達するまでに偏差値がいくら足りないのか、定期的に模試を受けて確認しましょう。一般的に、偏差値を1上げるための勉強時間は、1科目に対し30~50時間だとされています。偏差値を10上げたい科目が2科目ある場合であれば、偏差値10×2科目×50時間の1,000時間の勉強が必要です。志望校合格に必要な勉強時間を割り出し、学習スケジュールに反映させましょう。

 

スマホとの付き合い方を見直す

勉強の息抜きにスマホを手に取ってしまい、気がつけばあっという間に時間が過ぎていたという経験は誰にでもあるでしょう。せっかくの勉強時間を無駄にしてしまうだけでなく、スマホから多くの情報が目に入ると脳が疲れてしまい、その後の勉強がはかどらなくなってしまうことがあります。
気分転換としてスマホを見る場合は「10分」「15分」など短時間に制限し、メリハリをつけて使用することが大切です。また、アプリの使用時間を制限する、スマホを使用できない休息時間を設定する、通知をオフにするなどの工夫を取り入れ、勉強に集中しやすいスマホ環境を整えましょう。

 

朝の時間を上手に使う

夜型で勉強をする場合、終わりの時間を決めずにだらだらと遅くまで続けてしまいがちです。その結果睡眠時間が削られて、日常生活にまで支障をきたす恐れがあります。睡眠時間をできるだけ減らさずに勉強量を増やすためには、朝時間の上手な活用をおすすめします。寝る前に覚えた知識を朝に確認すると記憶が定着しやすい、朝は頭がさえているため集中しやすいといったメリットもあるため、朝の時間を活用することは勉強の効率アップにも効果的です。早起きが苦手であれば、1日10分、20分と少しずつ起きる時間を早くしながら、勉強時間を確保していきましょう。

 

通学などのスキマ時間を積み重ねる

勉強時間を少しでも増やすためには、隙間時間の活用がおすすめです。電車通学であれば通学時間を、また、学校の休み時間などを有効活用しましょう。1回10分~30分と短い時間かもしれませんが、1日10分を30日続ければ300分勉強できたことになります。
細切れの隙間時間でも勉強しやすいよう、「単語帳を持ち歩いて10分で10個の英単語や漢字を暗記」「30分で参考書の一単元だけ、設問1つだけを暗記」などの学習を積み重ねていきましょう。

 

勉強時間だけでなく、大学受験のための効率の良い学習も大切

志望校合格のためには、勉強時間だけでなく、勉強の質を保つことも重要です。モチベーションを維持しながら、無駄なく効率的に集中して勉強を進めるために、自分に合った勉強法や適度な休息を取り入れましょう。

 

個別指導塾で自分に合った勉強法を確立

大学受験では、全科目の合計点で合否を決まるのが一般的です。つまり、全科目で満点を取る必要はなく、合計点アップにつながる勉強法は人によって異なります。

・苦手科目の基礎を重点的に学ぶ
・得意科目の知識を応用問題レベルまで底上げする

志望校合格のためには、足りない部分や弱点を見極め、自分に合った戦略を立てて学習を進めることが重要です。

しかし、自分の学力に合った勉強計画を立てたり、勉強の進歩に応じて計画を立て直したり調整したりするのは、簡単ではありません。すべてを受験生がひとりで行おうとすると、時間や労力がかかり、受験へのストレスが増す可能性があります。

そこで、個別指導塾の活用をおすすめします。個別指導塾では、

・生徒一人ひとりの学力や志望校に合ったカリキュラムの作成
・効果的な勉強計画の立案サポート

を受けられます。受験に精通した学習塾の講師やスタッフのアドバイスを早めに受ける事で、自分の学力や性格を見極めて、無駄のない効率的な勉強方法を確立することができるでしょう。

 

適度な休養をはさんでモチベーションを維持

受験勉強は、1年以上という長い期間にわたる厳しい挑戦です。決められた計画通りに勉強することは大事ですが、常に全力で走り続けていると、やる気の糸が切れてしまったり、疲れが蓄積して体調不良を起こしやすくなったりすることもあります。
モチベーションを保ち、体調を整えながら受験勉強を進めるためには、適度な休養と睡眠の確保が欠かせません。

・50分集中して勉強したら10分は休憩する
・就寝時間と起床時間を決めて寝不足にならないようにする

など、やる気と集中力を持続させる工夫を取り入れましょう。こうした工夫により、長期的に見て効果的な受験勉強が可能になります。無理のない範囲で継続することが、最終的には志望校合格への近道へとなるのです。

 

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    坪田塾は中学校1年生~高校3年生、高卒生(浪人生)を対象にした個別学習塾・予備校です。首都圏(東京・埼玉・千葉)、名古屋、大阪、兵庫に22校舎、日本全国に指導を提供するオンライン校を加えて全23校舎を展開しています。

  • 坪田塾では、学力や学校のスケジュールに合わせて勉強できる個別プログラムに加え、9つの性格タイプに合わせた教育心理学に基づく指導によって、子ども一人ひとりを支えて寄り添う、「子」別指導に力を入れています。

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