こんにちは、ビリギャルの“子”別指導塾 坪田塾 です。
長い受験マラソンを走り切るためには、モチベーションを上手にコントロールする必要があります。成績が上がらない、やることが多すぎる、毎日学校で疲れているなど、モチベーションが下がるタイミングは無数にあり、乱高下しがち。この記事では、モチベーションが上下する要因や、勉強のモチベーションの上げ方、上がったモチベーションを維持する方法などをご紹介します。
目次
勉強のモチベーションを上げる方法とは
ずばり、モチベーションを上げるには、3つの要素が重要だと言われています。
心理学者のアトキンソンは、人間のモチベーションの強さは、以下の方程式で決まると提言しています。
やる気の強さ=①達成動機の強さ×②主観的な成功確率による課題の魅力×③成功報酬
簡単な言葉を使うと、
- ①どれほどわくわくするか
- ②どれほど達成できそうか
- ③達成したときのご褒美はどれほど魅力的か
という3つの要素の掛け算で、人間のモチベーションの高低は決まる、ということです。
つまり、モチベーションを上げたければ、この3つ要素のいずれか、あるいはすべてを高めることが肝要。この人間の特性を踏まえて、ここからはモチベーション向上、あるいはモチベーション維持に効果のある方法をいくつか紹介します。
勉強することによって実現する未来を想像する
まずひとつ目が、勉強によって実現する自分の未来を想像することです。大学受験のための勉強であれば、先輩から話を聞いたり、体験記を読んだり、オープンキャンパスに行ってみたりして、志望校に受かった後のキャンパスライフをイメージしてみると良いでしょう。今がんばることで近い将来どうなるのか、どうなりたいのかを可能な限り具体的にイメージしワクワクした気持ちをもつことが、毎日のエネルギーに変わります。
アトキンソンの方程式でいうと、目標とする志望校に合格した後の楽しいキャンパスライフを想像し、期待する、ワクワクすることが「達成動機の強さ」にあたり、志望校合格を勝ち取った自信や喜び、周囲の評価や賞賛、実際に過ごすキャンパスライフ、その後の仕事やキャリアへの足がかり、学歴の獲得、などが「成功報酬」にあたります。そのイメージを強く持つことで、やる気が引き出されて、モチベーション維持につながるのです。
残っている時間ややるべきことを可視化する
「自分があと何をすれば良いのか」を正確に把握することも、有効な手立てです。タスクを可視化することで、アトキンソンの方程式でいうところの「主観的な成功確率」が引き上げられて、達成への意欲が自然と生み出されます。逆に自分のやるべきことが曖昧だったりすると、「達成できそう!」という感覚が生まれてこず、なかなかモチベーションは上がりません。まずは試験本番までの時間を明確にして、それまでにやるべきことを可視化しましょう。
具体的には、必要な勉強内容を一覧に書き出し、残っている時間に配分します。受験本番まで、今月、今週と、やるべきことを細分化していくと、いま何をするべきかがわかりやすくなり、モチベーションも上がります。その日のタスクをやりきることで達成感を得られ、「明日も頑張ろう」というモチベーションにもつながります。
モチベアップの自分なりのスイッチを作るというやり方も
また別の角度のアプローチとして、音楽や動画など、外からの刺激によって勉強のスイッチを入れる方法もあります。やる気の出る名言を紙に書いて目につく所に貼ったり、スマホの待ち受けにしたりするのも良いでしょう。
これらは、「頑張れば自分もこの人みたいになれる…!」という「成功報酬」として、あなたのモチベーションを底上げすることに寄与してくれるかもしれません。
勉強のモチベーションを維持するコツ
さて、方程式を理解することで、モチベーションは自在にコントロールできるものであるということが理解できたかと思いますが、上げたモチベーションはどのように維持すれば良いのでしょうか。
目標を明確にする
まずは、目標を明確にすることから始めましょう。目標があればこそ、人間は困難にも難題にも果敢に立ち向かっていけます。ちなみに、目標設定のやり方にはちょっとしたコツがあります。それは、短期の目標と長期の目標を組み合わせて設定する、という方法です。
長期目標を決める時は、ずばり、なりたい自分を思い描くと良いでしょう。受験であれば、「〇〇大学に合格する」「〇〇大学の学生としてキャンパスライフを謳歌する」といったように、毎日の原動力になるような未来図を思い浮かべます。
想像するだけでワクワクが止まらないような目標を決めることができたら、次は短期目標の設定に移ります。長期目標とはすなわち、すぐには叶わないもの、ということを意味します。だからこそ尊いとも言えますが、ゴールがあまりに遠いと挫折しやすくなります。アトキンソンの方程式でいえば、「主観的な成功確率」が下がってしまうことが原因ですね。未来へ至るステップを細かく分解し、「今月中に問題集のこの章まで終わらせる」「今週中に英単語を50個覚える」「今日中に問題集を10ページやる」といったように、達成しやすい目標を設定して、小さな成功を繰り返し、積み重ねていくことこそが、モチベーションを維持していくコツです。
短期目標のクリアをルーティン化する
先に述べた短期目標を設定できたら、それを一つずつコツコツとクリアしていくことを習慣化しましょう。毎日の習慣としてそれをルーティン化できれば、モチベーションの高低に左右されずに勉強を続けることができるようになります。
やることや成果をノートに書き出して可視化し、「今日やるべきことはこれ」「これだけやってきた」と、視覚的にわかるようにするのも良い方法です。
また集中力が続くようにするには、問題の難易度設定も重要です。正解率が6割くらいの難易度だと、集中力が高まる「フロー状態」になりやすいといわれています。難しすぎず、易しすぎない、自分に合ったレベルの問題集を常に使うようにしましょう。
こちらの記事も参照
「勉強のやる気が出ない!やる気が出る仕組みと、やる気を出す方法5選」
集中力を保つために、気持ちの切り替えのコツを身につける
上がったモチベーションを維持できるようになってきたら、「集中力」を持続することにも意識を向けていきましょう。人間は、集中力を何時間も維持し続けることはできません。大切なのは、切り替えのコツを身につけること。同じ教科を何時間も続けて勉強するのが苦手なら、少しの休憩を挟んで1時間おきに教科を変えてみましょう。30分程度の集中と、数分の休憩を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」を取り入れてみることもおすすめです。
時間を測って勉強するのも、集中力を維持するコツのひとつです。たとえば、問題集の1ページを解くのに15分かかりそうなら、少し短めの12分にタイマーをセットして、時間内に解き終わるようにチャレンジしてみましょう。そうすると、普通に1ページ解くよりも集中力が高まり、クリアすることで達成感も得られます。これを「タイムプレッシャー効果」や「〆切効果」といいます。
集中力を維持する方法については、こちらの記事も参照してください。
環境を整えることで、集中力を維持する
他にも、スマホや漫画など、勉強から気が逸れるようものが机の上にあると、どうしても集中しにくくなります。勉強するときは、邪魔になるものが視界に入らないようにしておきたいもの。机の上は、文房具と教科書や参考書、問題集、ノートだけにして、それ以外のものは片付けておきましょう。
自室では集中力が続かないようなら、図書館や自習室に行って勉強するのもおすすめ。周りの人が勉強している環境だと、「自分もがんばろう」と思えて、ついスマホを手に取ることも少なくなります。その他、生活習慣を整えて、万全の体調で勉強にのぞむのも、モチベーションの維持には必要です。
自分なりのご褒美を設定する
自分を厳しく律するばかりでは、勉強のモチベーションはなかなか維持できません。色々やってみてもうまくいかないな、という時は、がんばった自分にご褒美を用意してみてはどうでしょう。一日の目標が達成できたら「寝る前に30分好きな動画をみる」「好きなスイーツを食べる」などのちょっとしたご褒美で大丈夫。報酬があることで、明日もがんばろうと思えます。
ただし、なんとなくがんばっただけでご褒美を得るのでは、あまり意味がありません。ご褒美がもらえる目標は、明確に設定しておきましょう。「今日やるべきこと」を可視化してから、ご褒美も一緒に書き添えておくと、一日のモチベーションの維持にもつながります。予定表の「今日やるべきこと一覧」の横に、「全部終わったらシュークリーム!」とあれば「疲れたな」と思っても、きっともうひとがんばりできるに違いありません。
勉強のモチベーションが上がらない、下がった、なくなった モチベーションは乱高下する
自社調査結果
上のグラフは、受験生が経験するモチベーションの推移を時系列に沿ってグラフ化したものです。
高校3年生になったばかりの1学期は、いよいよ受験本番の年になったことでモチベーションは上がり、勝負の時期となる夏休みは夏期講習や塾などでモチベーションがピークに達します。しかし、2学期に入ったころに春からの疲れが出てきて、さらに夏休みの勉強の成果が思ったように表れないと、一気にモチベーションが下がります。夏休み明けのテストが重要なのはそのためです。秋にほぼゼロになったモチベーションは、受験直前のラストスパート期である12・1月になると、ゴールが見えてきたことで再び上昇していきます。
いかにモチベーションの下がるタイミングを減らしていけるのか、という部分も、受験生にとっては大きな勝負所です。
とはいえ、受験本番までの長い期間、モチベーションを維持し続けるのは決して簡単なことではありません。上がったり下がったり、ときには完全になくなってしまったように感じることもあるかもしれません。モチベーションが変動する理由を一つずつ見ていきましょう。
成果が上がらない、感じられない
前述したように、モチベーションに影響する要素のひとつが「成果」です。
実際のところ、勉強を始めて成績がすぐに上がるということは稀だったりします。基礎固めから入った場合、目に見えて点数が伸びるのはしばらく経ってから、というのはよくあることです。そうは言っても、自分のがんばりとは裏腹に結果がついてきてくれないと、どうしてもモチベーションが下落しやすくなります。「成績が上がった」という成果が見えたらモチベーションは維持しやすくなりますが、成果が出始める期間まではどうしても、努力が報われていないように感じられて、モチベーションが低下し易くなってしまうのです。
模擬試験などで思った成果が出なかったと感じたら、「伸びている途中」と頭をスパッと切り替えて、積み重ねてきたこと、できるようになったことを考えましょう。そして、次の短期目標をたて、前に進みましょう。
目標を見失う、迷う
また、目標到達への道が見えなくなってしまうことも、モチベーション低下を引き起こします。
長いこと続けているうちに、だんだんと勉強がマンネリ化してきて、「あれ?なんのために勉強してるんだっけ…?」と、迷い、立ち止まってしまう瞬間が、ときに受験生には訪れます。そんな時には、友達やご両親、学校・塾の先生など、信頼できる人に正直に悩みを打ち明けてみることがおすすめです。自分の中にあるモヤモヤがすっきりして、気持ちを切り替えて勉強に集中できるようになります。
また、志望校については、早計に判断しないことが大切です。一度の結果で揺らいだりすることなく、学校や塾の先生などに相談するなどして、落ち着いて検討しましょう。高校3年になってからの大きな方向転換は、気持ち的にも試験対策的にも、負担がかえって大きくなることもあります。
体調不良や、疲労が蓄積している
当然のことですが、体調が悪かったり、疲れが溜まっていたりすると、どうしても勉強する気にならず、机に向かっていても勉強がはかどりません。体調が悪い・疲れていると、
「やる気が出ない→勉強がはかどらない→今日の目標が達成できない→モチベーションが下がる→やる気がでない」
という悪循環に陥ってしまいます。
体調が悪い日や、疲れが溜まっていて「今日は無理だな」と思うときは、思い切って休養日にあてるのもいいでしょう。長期目標と違って、細かく軌道修正していけるのが短期目標の良いところです。むしろ、成功体験を積み重ねていくためにも、積極的に見直しを行いながら、柔軟に運用していきましょう。
勉強のモチベーションを維持するために、伴走しながらメンタル面もサポート
ここまで、モチベーションをコントロールする方法や維持の方法を見てきましたが、そうは言ってもなかなか自分一人だけで完璧にコントロールするのが難しいと感じる場合は、ぜひ一度坪田塾にご相談ください。
志望校合格までの道のりには、やるべきことが無限にあります。傾向分析、基礎固め、膨大な量の暗記と演習、過去問対策、そしてモチベーション管理・・・どれ一つとっても欠かすことができません。そのすべてを一人でこなすのではなく、そのすべてに精通したプロが伴走することで、成功確率を何倍にも引き上げることができます。加えて、坪田塾では学習だけでなく、メンタル面のサポートも重視しています。指導の中に心理学を応用しており、一人ひとりの性格に合わせた声掛けをすることで、長期の目標と短期の目標、その両方をしっかりと支えてゴールまで伴走していきます。
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坪田塾は中学校1年生~高校3年生、高卒生(浪人生)を対象にした個別学習塾・予備校です。首都圏(東京・埼玉・千葉)、名古屋、大阪、兵庫に22校舎、日本全国に指導を提供するオンライン校を加えて全23校舎を展開しています。
- 坪田塾の特徴の1つである反転学習は、学んだことをアウトプットすることで、単に「わかった」で終わらず、実際に「できる」状態まで引き上げることができる、とても効率的な学習方法です。
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