こんにちは!星ヶ丘校 校長の岡村です。
10月に入り、あの猛暑が嘘のように感じています。
気温差が激しいので風邪に気をつけていきましょう!
そろそろインフルエンザの予防注射が始まる病院もあるようですので、
これからのシーズンに備えて接種を心がけてください。
さてさて、この時期、毎年のことのように聞かれる質問の一つに
「過去問やって、なにか意味あるんですか??」
というものがあります。
毎年、当たり前のように過去問をカリキュラムに入れている私たちからすると
「何という愚問を!笑」と思うわけですが、
一方でその目的を再確認するためのチャンスをみなさんからもらえた、というところもあります。
そもそもこの質問はどうして出るのでしょうか?
それには前提として、「同じ問題って出ないじゃん」
というような考え方があると思うのです。
そんな人に一つ、紹介したい制度があります。
『入試過去問題活用宣言』というものです。
http://www.nyushikakomon.jp/sengen.html(こちらがホームページです)
大学側は毎年毎年、入試の問題を作ります。
まず、この事実ってすごくないですか?
あんなに難しい問題を毎年作るわけです、しかもちゃんと答えが出る形で。
例えば数学の問題なんかは、数字を一つ変えただけで答えがおかしな形になったり、
あるいは求められないようなものになったりもします。
理科なんかもそうです。条件を少し変えるだけで答えが複数出かねない。
だから時々、出題ミスというような問題が出てきます。
国公立大学の最高峰の一つである京都大学や大阪大学の出題ミスは有名な話です。
そういうチェックを細かく大学の人がやりながら、
受験に向けて準備をしていくのだろうと思います。
つまり、
「入試の問題を作るのに、お金も時間もコストがたくさん発生している」
ということです。
そこで、この宣言に書いてあるのは、
「他の大学が作った良い問題を、いろいろな大学の中で共有していこうよ」
というものです。
この動きが出るまでは、他の大学の問題を流用するのは重大なルール違反だ、
というような通念があったようです。
実際に去年の入試では、こちらのように入試問題の流用がありました。
http://www.nyushikakomon.jp/riyo_h30.pdf
例えば、名古屋市立大学医学部が、
平成25年度:お茶の水女子大学の物理の問題を改変して使ったり、
昭和大学の薬学部は2010年度:名古屋市立大学の英語の問題を改変してつかったり、ということ。
龍谷大学の全学部入試では、
2016年度の龍谷大学の英語の入試問題を改変して使ったそうです。
自分の大学の問題を改変して使う、ということは、
過去問対策をしておくことで「あ、この問題って見たことあるし!」となるわけです。
もちろん、大学の出題傾向を知ったり、実際に解くことで自分の弱点を知ったり、
何を対策したら良いかを把握したりと、様々な側面があります。
受験生の皆さんには、過去問を解く目的を明確に持ってもらい
(何のために自分がその問題を解いているか)、
解いたあとは必ず分析をすること(分析の詳しい話は各教室の先生たちから聞いてくださいね)、
そして解き直しをしたときには満点を取れるような状態にしていくことが大事です。
過去問には受験に成功するためのヒントがたくさん隠されています。
同じような問題を使います、という宣言をしている大学があるならなおさらですよね。
一つ一つの問題に真剣に向き合い、最初は解けないかもしれませんが、
解けるようになるためには何が必要かを分析して、力を伸ばしていきましょう。
それが合格への道になります。