『好奇心旺盛で多趣味な僕が、坪田塾に3年通い、好きなことと両立させながら千葉大学法政経学部に合格した話。』

柳沢匠哉(ヤナギサワタクヤ)さん

千葉大学 法政経学部

小池碧校長

坪田塾 千種・赤萩校 校長

競技かるたに旅行、鉄道に作曲…

色々な趣味を持つ柳沢匠哉さんは、高校1年生の春から坪田塾に通い始め、3年間の学習を経て千葉大学法政経学部に現役合格を果たしました。

3年間通った坪田塾での受験勉強は、常に順調だったわけではありません。メンタルが落ち込むこともありましたが、坪田塾での指導のもと粘り強く取り組み続け、最終的には勉強が楽しめるようになったそうです。

そんな匠哉さんの受験勉強における最大の壁は“集中力”。

好奇心旺盛で様々なことに興味を持ちやすい性格の匠哉さんが、自分なりの学習スタイルを模索しながら勝ち取った千葉大学合格。そんな匠哉さんの合格までの道のりを、担当講師を務めた千種・赤萩校の小池校長と一緒に振り返っていきます。

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個性を大切にしてくれる坪田塾との出会い

匠哉さんが千葉大学を志望したのは、高校1年の時。将来の選択肢を多く持ちたいという思いから、千葉大学の法政経学部を目指すことを決めました。しかし、学校での成績は振るわず、下位から数えたほうが早い位置に当時はいたそうです。

そんな匠哉さんはある日、お母さんに誘われて坪田塾の説明会を訪れます。

「『ビリギャル』の映画で有名だったので名前は知っていました。実際にどんな塾なのかは分からずにいましたが、説明を聞いてみて『通ってみたい』と思いました」

インタビューに答える生徒

匠哉さんがまず興味を抱いたのが「反転学習」のメソッドです。「反転学習」とは、知識のインプット(暗記など)にとどまらず、アウトプットするところまでを重視した学習方法で、その学習効果の高さが科学的にも証明されています。坪田塾では生徒が自宅で予習してきた内容を、塾でのチェックテストや講師とのディスカッションを通じてアウトプットしていくという形式で、その反転学習を実践しています。

「インプットとアウトプットを繰り返す方法は理にかなっていると思いました」

また、生徒一人ひとりの個性に寄り添った“子”別指導を掲げている点にも、強く魅力を感じ、坪田塾に通ってみたいと思うようになったという匠哉さん。

「坪田塾なら、僕に合った授業をしてくれそうだと思ったんです」

こうして、ゴールデンウィークが明けた5月、坪田塾に通う生活が始まりました。

匠哉さんが入塾したときのことを小池先生は語ります。

「匠哉さんは学校では下から数えたほうが早いとのことでしたが、入塾時に受けてもらった「SPIテスト*の結果には、とても驚かされました」

*SPIテスト:新卒採用で利用されている個人の性格や能力を測定する検査。生徒さんの思考力や処理能力を確認し、最適な学習カリキュラムを提案するために、坪田塾でも入塾テストで使用している

インタビューに答える講師

「SPIテストは問題数に対して回答時間が短く、解き終わらない前提で問題が作られています。それを匠哉さんは全部解ききっていました。しかも正答率9割。おまけに性格タイプは「芸術家」。ただ者ではない予感がしました(笑)」

坪田塾では、入塾時に9つの性格タイプに分類する9タイプ別性格診断テスト」を受けてもらっています。匠哉さんが当てはまったのは 「芸術家」タイプと 「堅実家」タイプでした「芸術家」タイプは、自分の個性を大切にし、人と同じであることを嫌うという特徴があります。一方の「堅実家」は、コツコツと確実に物事を進めるのが得意ですが、経験の無いことに取り組むことに抵抗を示しやすいという特徴を持っています。坪田塾の講師陣は、このような生徒一人ひとりの性格タイプに合わせた声掛けを通じて、日々の学習に伴走しています。

「頭の回転が早く大人顔負けの発言をする匠哉さんに合わせて距離感や言葉遣いをちょっとずつ調整していきました。一緒に学習する中でだんだんと息が合うようになりました

匠哉さんにとって、小池先生は安心して付いて行くことのできる先生でした。

「『面白い先生』というのが最初の印象。授業中も色々な話で盛り上がり、『この先生について行こう』と思うようになりました」

入塾テストで基礎力の高さを示した匠哉さん。

一方で課題は集中力でした。

集中するのがとにかく苦手、という匠哉さんの性格に合わせて、通塾ペースは1回2時間×週3回に決まりました。

一回当たりの学習時間を平時は短めにし、夏休みなど講習期間に集中して進めることにしました。平日の学習時間が少ない分、講習期間中は、塾が開く13時から21時まで、みっちり取り組みました」(小池先生)

このように坪田塾では、担当のプロ講師が、生徒一人ひとりの性格や学力レベル、志望校に合わせて最適な学習カリキュラムを用意します。それだけでなく、学習指導から志望校の相談やメンタルケアなど、あらゆるサポートも行っており、生徒さんにとって、何かあれば気軽に相談できる相手となるのが担当講師なのです。

 

目標への道筋が明確になった

教えるのではなく、生徒からアウトプットを引き出すのが坪田塾のやり方。匠哉さんは、坪田塾での授業を通して”自分で考える力”がついたと言います。

「僕は単純な暗記があまり好きではありません。そんな性格を考慮してか、先生は指導の時も僕が興味を抱くような話をしてくれました。例えば、英単語の語源の話です。1つの単語を前と後に分けると、その単語の起源が分かったりします。そこから思考の引き出しが増えていくようになりました。知識と知識が頭の中で繋がり、それを使えるようになった時は勉強するのが楽しくなりました」

「語源の話ばっかりする時期もあったよね(笑)。頭の中で知識を体系化させ、いつでも使えるようにしておく。武器をやたらと増やすのではなく、ひとつの武器をしっかりと磨き上げて使えるようにする。そんなイメージで指導していました」

授業中に交わした会話の一つひとつが、ふたりの楽しい思い出となっているようです。

「芸術家タイプの生徒さんは、提示されたものをそのまま受け入れるのではなく、自分自身で納得してから行動に移す傾向があります」

小池先生は、決められたカリキュラムをただこなすのではなく、匠哉さんと常に話し合いながら進めていきました

「小池先生はいつも具体的に方針を説明してくれました。そのお陰で、僕の中でも合格までの道筋が明確になり、信じてついていくことができました」

たとえば数学では、学校で使っているものより難易度を1段階下げたテキストを使うことに。小池先生は、その意図についてこう語ります。

「坪田塾が大事にしているのは、”目標までの最短距離を最高効率で”という考え方です。匠哉さんの目的(ゴール)はあくまでも千葉大学合格。学校のテストで良い点数を取ることはもちろん大切ですが、学校で良い成績を取ることと、志望校合格が必ずしも一致するとは限らないのです」

インタビューに答える講師

 難易度は当然上げていくものと考えていたので最初こそ戸惑いましたが、目指す大学に必要なのは『このテキストを合格レベルにまでやり込むこと』と詳しく説明してもらえて。『わざわざ難しいことをやらなくて良いんだ』とむしろ安心して取り組むことができました」

親身になって合格までの道のりを考えてくれる先生を見て、匠哉さんも「坪田塾なら大丈夫だ」と安心してついていけるようになりました。

 

勉強の傍ら、我慢することなく趣味にも没頭

興味のあることには何でもチャレンジし、自分の世界を大切にする匠哉さん。そんな匠哉さんの好奇心を一切制限することなく、小池先生はいつも見守っていました。

高1の時、匠哉さんは競技カルタと旅行に熱中していました。

「毎週水曜日は、競技カルタの試合があってクタクタになった状態で塾に行っていました。でも、おかげで古文単語が覚えられるようになりました」(匠哉さん)

「百人一首を暗唱してくれたこともあったりして(笑)。こちらは驚かされてばかりです」(小池先生)

鉄道や旅行も大好きな匠哉さん。

高1の時には旅好きが高じ、1週間、毎日日帰り旅行をしたりすることもあったそうです。

その行動力に小池先生も感心していました。

「色々なことに興味を持つタイプの生徒さんなので、趣味の時間を削るのではなく、勉強と両立する方法を考えました。勉強だけに集中させようとすると逆にストレスになってしまいます。趣味にハマっているときは、匠哉さんが元気でいる証拠です。なにより、好きなことをやっているからといって勉強の手が止まっている訳ではありませんでした。なので、私からは注意する必要はまったくなかったんです」

インタビューに答える講師

1の頃は、学力よりもむしろメンタル面のほうが課題でした。というのも、気持ちのアップダウンが激しく、落ち込むと何も手につかなくなることもあったそうです。

しかし、そんな時も講師陣はしっかりと匠哉さんをサポートします。

「先生方は、勉強だけでなく、メンタルが落ち込んだ時も相談に乗ってくれました。それがありがたかったです。落ち込んでくると、誰かにただ話を聞いてもらいたくなるんです。先生方はそこを理解して、耳を傾けて話を聞いてくれました」

 

 

赤点というピンチをきっかけに、勉強が楽しくなる

高1、高2と坪田塾に通い続け、匠哉さんは受験に向けて着実に力を伸ばしていきました。しかし、ここで思わぬ壁にぶつかります。高2の冬の定期テストで、赤点を取ってしまったのです。定期テストで出題されたのは、塾ではまだ学習していない分野でした。

再試験で合格はしましたが、その直後、匠哉さんのご両親から「面談をしたい」という申し出が入ります。その後、匠哉さんのご両親と当時の校長も交え、五者面談が開かれました。

両親と先生が、自分の進路について真剣に話し合うそのやりとりを直に聞いた匠哉さんも「さすがにまずい」と思ったといいます。

そんなピンチを経験して、一念発起。

あらためて勉強を頑張ろうと意気込んだという匠哉さんでしたが、ほどなくして思わぬ転機が訪れます。

「定期テストの出題範囲を後日塾で習ったのですが、その時にすごく『勉強が楽しいな』って思えるようになったんです」

インタビューに答える生徒

その時から、勉強に対する姿勢が大きく変わりました。その変化は他の人が見ても明らかでした。

学校にいる時もタイミングを見つけては、受験勉強に取り組むようになりました。

そしてこの頃から、匠哉さんにとっての大切な趣味となる「作曲」にも取り組み始めます。

「ボーカロイドの音楽が好きになり、DTMでの作曲をはじめました」

勉強のかたわらで、作曲にも打ち込むようにもなりました。

「学校と塾で集中して勉強していた分、家にいる時間は作曲と休息にあてていました。他の人からすれば、遊んでいるように見えたかもしれませんが、自分の中では、実力が着実に伸びているのが感じられました」

その言葉の通り、模試では常にA判定。

学校と塾で勉強、家ではひたすら作曲。勉強に楽しさを見出しながら、自分なりの学習・生活スタイルを見つけた匠哉さんは着実に力を伸ばしていきました。

高校3年生になる頃には、勉強が全く苦にならなくなります。勉強も作曲も、同じように「楽しくて、心地よいもの」になっていました。

匠哉さんにとっての勉強の楽しさは、中学時代に夢中になったクイズの楽しさに似ているそうです。

「とにかく知識をアウトプットするのが楽しいんです。一度解けなかった問題が、勉強を重ねることで解けるようになって、別の機会に出会った時に正解できるようになる。一度身につけた知識を活かすことができるようになり、過去の自分を超えられたような、そんな楽しさを感じます」

高3に上がるタイミングでの成績の伸びは、それまでの努力があってこそのものでした。

「基礎から丁寧に積み上げていった分、点数という成果が表れるまで時間はかかりましたが、1年生と2年生の間にやるべき対策を着実に行っていたことで、3年生にあがる前には成果が出始めていました。親御様には心配をおかけしましたが、じっくり見守っていただき感謝しています」(小池先生)

高1・高2の間に積み重ねた努力があったからこそ、掴むことのできた「勉強が楽しい」という気持ち。勉強に対する姿勢の変化を、匠哉さんはこんな風に語ってくれました。

「高1から高2までの間は、ただ与えられたテキストをこなすだけでした。使命感のようなもので取り組んでいたと思います。でも高3に入ってからは、これまで積み上げてきたものに目がいくようになり、やる気が一気に上がりました。

わんこそばで例えるなら、高2までは目の前の一杯一杯を食べるのに必死になっている状態で、高3からは積み上がったおわんに目が行くようになった感じです」

 

ピンチ連発の受験当日

いよいよ、入試本番の時期がやってきます。

まずは、共通テスト。

この年の英語と国語は、形式も難易度も例年と変わり、多くの受験生に動揺が走りました。

匠哉さんも戸惑いはありましたが、坪田塾で頑張った日々が、匠哉さんの心の御守りとなってくれたそうです。

これだけ勉強してきたんだから、自分が解けない問題はみんなも解けないに違いない。

自らを鼓舞し、匠哉さんは冷静に問題に取り組みました。その結果、どの科目も高得点を達成。

共通テストが終われば次は二次試験です。

ところが、ここでも思わぬハプニングが発生します。

「試験前日、宿泊先で共通テストの受験票が無いことに気付きました。家に忘れてしまったみたいで」

慌てて小池先生に連絡をした匠哉さん。

「実力に関しては一切心配していなかったのですが、まさか受験自体が危ぶまれるとは思いませんでした」

と小池先生も苦笑い。

インタビューに答える生徒

急いで大学に問い合わせたところ、共通テストの受験票は後日郵送すれば大丈夫とのこと。

「安心したら、これまでの緊張が一気に解けました。逆に、本番はリラックスして臨むことができましたね」

一時は焦りましたが、この一件は落ち着いて入試に臨めるきっかけとなりました。

 

大学生活への希望を胸に

「坪田塾に通っていなかったら、自分の人生がどうなっていたか、分からないくらいです」

坪田塾に通ったことで、学力だけでなく人間的にも成長できた実感がある、と匠哉さんは語ってくれました

そして、やっぱり、大学に入ってからやりたいこともたくさんあるようです(笑)。

「まずは、色々な学問を学びたいです。また、坪田塾で勉強の楽しさを知ることができたので、それを誰かに伝える側にもなってみたいと思います。色々な人と交流して人間関係の輪を広げていきたいですし、色々なところに旅もしたいですね」

そう語る眼差しには、大学生活への希望が溢れていました。

匠哉さんらしく、好きなことや興味の赴くことにたくさんチャレンジしながら、この先も充実した大学生活を送ってくれることでしょう。

談笑する講師と生徒

講師コメント

小池碧 千種・赤萩校校長

講師

 高校1年生からずっと見てきたこともあり、こうして振り返ってみると、学力的にも人間的にも匠哉さん3年間の成長にただただ圧倒されます時には思うようにテキストが進まない時期や、気持ちが浮き沈みする時期もありましたが、好きなことに真っ直ぐに突き進むエネルギーを知っていたので、「匠哉さんなら絶対に大丈夫」と確信していました。

私は「自分ができることで世の中を少しでもより良くできれば」という思いで講師の道に入りましたが、次世代を担う匠哉さんの力になれたことで、その思いを少しでも形にできたかもと思うと、とても嬉しい気持ちです。匠哉さんの今後の活躍が、ますます楽しみです。