綱崎李紅(ツナザキリク)さん
広島大学 薬学部
阿部友樹校長
坪田塾 オンライン校 校長
坪田塾の“子”別指導は、オンラインでも受けることができるのをご存知でしょうか。校舎の近隣に住んでいなくても、実は日本全国から受講可能なんです。多くの生徒さんが利用している坪田塾オンライン校、そこで校長を務める阿部友樹先生が「もっとも手を動かしていた生徒の一人でした」と紹介してくれたのが、綱崎李紅(ツナザキリク)さんです。
李紅さんは現在、薬学系の仕事に就くという夢に向かって広島大学の薬学部に通っています。高校1年生のころから薬学部を志し、忙しい弓道部での活動と両立しながら学習面の努力を欠かすことのなかった李紅さんですが「受験がひたすら不安だった」と言います。
李紅さんは、なぜ坪田塾のオンライン校で学ぶことを選び、どのような受験生活を送ってきたのか。入塾から薬学部進学という夢を実現するまでの坪田塾での日々を、阿部校長とともに振り返ってもらいました。
不安を抱えた優等生、より安心できる受験生活を求めて坪田塾へ
普段は弓道部の練習に励み、定期テスト1週間前になると集中的に勉強に取り組む。そんな生活を送っていた李紅さんが坪田塾に入塾したのは、高校2年生の1月でした。
「ただひたすらに不安だったんです。今のままで本当に大丈夫なのかなって。模試では順調にいけば合格点に手が届きそうだなという結果が出ていました。でも、自分のやり方でいいのか、どの教科をどこまで伸ばせばいいのか、拠り所となる情報がどこにもなくて。プロに相談しながら、一つひとつ確認しながら、安全に受験したいと思っていました」と李紅さん。
そこで探したのは、オンラインで授業が受けられる個別指導塾。
帰宅が夜遅くになると両親を心配させてしまうという懸念から、自宅で学べるオンライン塾が良いなと感じる一方で、眠くなってしまってどうしても集中できずに映像授業の塾を辞めてしまった経験もあり、自分にとって最適なオンライン塾が無いか、模索していたといいます。
さまざまな塾の説明を聞いた上で、“不安解消”というテーマに則して選択したのが坪田塾。
「面談を担当してくれた先生が理路整然と話してくれて。合格に向けて『やるべきこと』をちゃんと教えてくれる所だなと。それでここにしようって決めました」
坪田塾の第一印象は、「すごい褒めてくれる塾」
坪田塾で勉強し始めた当時の感想を尋ねると「すごい褒めてくれるなって思いました」と笑顔を見せる李紅さん。
「細かいところまでたくさんほめてもらえるから、やる気が出て楽しく勉強できました」
なぜそのような褒めるスタイルの指導を李紅さんに対して実践していたのか。そこには確かな理由が存在します。
「入塾時に受けてもらう性格診断テストで彼女が当てはまったのが「楽天家タイプ」でした。楽天家の生徒さんはとにかく前向き。“わくわく”を原動力にして色んなことにチャレンジできるのが特長です。李紅さんも、『薬学部に行きたい』という自身のビジョンを迷わず言葉にできる生徒さんでした。だから私たちも、その可能性をつぶすようなことは絶対にしないと決めていました。受験まで『無理』と言ったことはなかったはずです」と阿部先生。
「性格診断テスト」とは、教育心理学に基づき、生徒さんを9つの性格タイプに分類する心理テストです。坪田塾の講師は、生徒さんの性格タイプに合った声掛けを指導に取り入れています。そのため阿部先生はじめオンライン校の講師陣は、李紅さんの楽天家タイプの性格に合わせて、「たくさん褒める」というモチベーションを高めやすいアプローチを通じて、李紅さんの受験勉強に伴走していったのです。
強みは生かしつつ、弱みは“子”別指導でカバー
阿部先生から見た李紅さんは、「すごく要領がいいのに能力を発揮しきれていなくてもったいない。ある意味、伸びしろだらけの生徒さんでした」とのこと。どういうことでしょうか?
「李紅さんはとにかくエネルギッシュで、1回の通塾で受けるチェックテストの枚数は平均の3倍以上でした。それは、事前の予習でとにかく量をこなして来ているということを意味します。あまりの速さに先生たちの採点が追いつかないほどでした。量をこなすことが苦にならないタイプで、自律的に勉強に励むことができる生徒さんでした」
決められた学習範囲を短時間でやり切るのは大得意。その一方で、長期的な視点をもって、わからない部分を一つひとつ解決しながら学習を進めていくことは苦手としていました。坪田塾では、間違えた問題をまとめて見返すための「間違いノート」を作って復習に取り組みますが、弱点克服の近道だよと伝えても億劫でなかなか手が伸びず、後回しになってしまうところがありました。そのときの様子を阿部先生はこう振り返ります。
「量はこなせるけど、見つかった課題を回収できない。量の割に学力が伸びていかない。高性能エンジンを搭載しているのにタイヤが空回りして滑っているような状態でした」
受験で結果を出すためには、弱点克服が欠かせません。そこで先生たちは作戦を変更し、ノートではなく、対面で弱点克服を行う方法に切り替えたといいます。
「そこ聞く!?という苦手なところばかり、ピンポイントに質問されるんです(笑)。 大変だったけれど、話すのは好きだから先生たちと対話しながら学んでいくのは楽しかったですし、おかげで自分が間違えた部分を、先生たちとのやりとりの中で丁寧に確認することができました。阿部先生がときどき受験レベルをこえた生物の知識を教えてくれるのも、コラムみたいで好きでしたね」
また、阿部先生はこうも語ります。
「李紅さんの通塾日にはものすごい量の提出物があるので、講師陣もしっかり準備して臨んでいました。オンライン校の生徒さんは24時間いつでも質問が送れるのですが、『明日教えてください!』と東北大数学の過去問が送られて来たときは、自分で解いて、朝方までかけて解説を考えたこともありました。通塾時間を最大限、実りある時間にしようと学ぶ李紅さんの熱量に応えたくて、こちらもしっかり準備して臨んでいましたね」
揺れがちなメンタルも、伴走者である講師とともに保つ
一気に集中してやり切る学習スタイルを生かして、年間計画通りに学習を終わらせる!と強い意志で受験勉強を進めていったという李紅さん。
当時は朝5時に起床し、早朝と学校の休み時間で塾の予習をしていたそうです。放課後帰宅すると、食事や入浴を済ませて18時~19時30分にオンライン受講。その後は復習をして、23時には眠るという生活を送ってきました。ときどき「しんどい」と漏らすことはあっても決して手は止めず、単元ごとのチェックテストを3、4周受けました。多いものでは15周したことも。とにかく量をこなしていく李紅さんのスタイルで、学びを確実なものにしていきました。
気持ちが病んでしまうことはなかった李紅さんですが、共通テスト近くになると、やはり不安が襲ってくることも。「受験がとにかく不安だから」という理由で通塾を始めたということもあり、受験前に抱えていたストレスはそれなりに大きかったようです。そういった受験生活での気持ちの波も坪田塾の講師と共有してきたことで「いい感じにモチベーションを保てました」と言ってくれました。そして受験期を迎えました。
共通テスト後、志望校の最終判断~合格へ
それまでの模試で国語や英語は十分に点数が取れていたため、受験直前は苦手だった化学や地理に注力して臨んだ共通テスト。自己採点後の感触は「何とかなるかも!」。短期集中で習得することが得意な李紅さんの強みも味方し、納得いく点数を取ることができました。李紅さんが受験に対する不安に打ち勝った、最初の瞬間でした。
勢いそのまま第一志望校へ!…と思いきや、なんと李紅さんは出願先をそれまで候補に挙がったことのない広島大学に変更するという決断をしました。当初の出願予定は北海道大学の理系総合入試。共通テストの点数に基づく合格判定で「北海道大学C判定」「広島大学E判定」だったにも関わらず、です。
「高1からずっと薬学部に行こうと決めて、受験する学校は中期・後期・私立も薬学部で固めたのに、第一志望だけ薬学部じゃないのはどうなんだろうって思い直したんです。北海道大学の前期だと、理系総合入試になるので学部は入学後に決まります。やっぱり確実に薬学部に行きたいという気持ちが強かったから、それで広島大学を受けようって決めました」。
初志貫徹。「受験がひたすら不安」と言って入塾してきた生徒さんとは思えないような、実にたくましい決断でした。
本番の手ごたえは半々だったといいます。合格発表は、他大学の受験日の正午。お昼休憩の時間に会場まで来たお母さんの車に戻り、一緒に結果を確認。「合格」の2文字を見て、お母さんと一緒に合格の喜びを分かち合ったのでした。。
塾にもLINEで「広島大学薬学部に受かりました」と連絡。受験を終えた嬉しさのあまり、早速その翌日、夢だったピアスの穴を早速開けたのだそうです。
坪田塾は、受験勉強のモチベーションを保てる場所だった
現在は、薬学部の学生として大学生活を送りながら、坪田塾でアルバイト講師も務めてくれています。将来の夢を聞くと、答えてくれたのは「薬系技官」。薬学に関する専門的な知識と技術を活用して働く公務員で、主に薬の安全性や効果を確保するための業務に携わります。薬学の専門知識を活用しながら、より多くの人に安全で効果的な薬を提供できる職業に就きたいと選んだ道です。
そんな李紅さんに坪田塾での受験生活を振り返ってもらうと、次のように答えてくれました。
「坪田塾は、勉強のモチベーションを絶妙にコントロールしてくれる場所でした。自分一人だったら、だらけたり、落ち込み過ぎたり、逆に何とかなるって軽く考えたりして、やらかしていたに違いないと思います。そういう部分をうまく修正・調整して、いい状態を保てるようにしてくれました。」
「自分がすごく助けてもらったから、今度は自分が受験生の助けになりたいと思って講師をやっています。いざ教える側に立つと、こんなにも生徒一人ひとり、“子”別にいろんなこと考えながら指導してくれてたんだって、驚くことばかりです。
指導はもちろんですが、先生たちがモチベーションのコントロールに長けている塾なので、私みたいに受験勉強の支えがほしい人には自信をもっておすすめします。特にオンライン校は、いつでも、どこからでも質問ができるし、通塾時間を省ける分だけ勉強がはかどります。遅い時間に出歩く必要がなくてお母さんが安心してくれた点も良かったです」
多くの人の役に立ちたいという強い想いと、ずば抜けた実行力のある李紅さんなので、塾内では後輩たちの希望を叶えるサポートをしながら、薬系技官への道をまっすぐに進んでいくことでしょう。
講師コメント
阿部友樹 オンライン校校長
今回、一緒に受験生活を振り返ってみて、李紅さんの存在は校舎のエネルギー源そのものだったと再認識しました。オンラインなのに通塾日には校舎内が活気づく、本当にありがたい存在でした。
ハイペースで提出物が上がってくるので、李紅さんのペースに応えられるよう裏で勉強しながら自身も引っ張ってもらったし、講師として鍛えられた側面もあります。
大学生になった今も、今度は同僚としてそのエネルギーを感じながら一緒に仕事できているのは本当に嬉しいことです。この先も多くの人に力を与える存在になることでしょう。夢の実現に向けて邁進する李紅さんをこれからも応援していきます。