見守るとは?

皆さんこんにちは!名古屋 星が丘校講師の菅谷です。

すっかり秋も深まり、
そろそろ冬の足音が聞こえてきそうな今日この頃、
いかがお過ごしでしょうか?
朝晩は寒い日もあるので、おいしいものをたくさん食べて(^ω^)
あたたかくして、元気に過ごしていきたいですね!

 

9月のはじめ、ある生徒の親御さんから相談のメールが届きました。
相談内容は、お子さんが「(学校の)提出物を出さない」というものです。
メールは、次のように始まりました。

 

――どうしていいのかもうわからず、ご相談させていただきます。
私や主人や学校の先生が、どれだけ言葉を重ねても、
効果的どころか逆効果になりかねないと考えました。
何故ならこれまでどんなに話し合っても、どんなに環境を整えても、
彼が心を動かされ、行動を変えることはないどころか、
益々酷くなる一方だからです。
彼と話し合っていても、「打って響いた」と感じたことは勉強に関しては
1度もないと思います。――(原文ママ)

 

この文章を読んだ時、私はドキッとしました。
親御さんの「どうにもできない苦しさ・もどかしさ」のようなものが、
直に伝わってきたからです。

 

今回の相談のきっかけは「夏の生活」(夏休みの課題)を
提出できなかったことなのですが、文章を読み進めていくと、
「これまでにも提出物のことで何度も悩まれてきたんだろうなぁ」
と感じる部分がありました。

 

――提出物を、提出期限を守って出す=約束事を守る事の大切さは、
小学校高学年の頃から学校の先生方、塾の先生方、
わたしたち親がずっと彼に対して伝え続けてきました。

彼はそれに対して合点していないから、
納得できないから年々酷くなるのでしょうか。
反抗してわざとやらないということは、なさそうです。――(原文ママ)

 

この後、お母さまと塾での様子やご家庭での様子について話をしました。
そして、「まず塾の課題をできるようにする」「叱らずに見守る」など、
今後の方向性を再確認しました。

 

中間テストが終わった後、お母さまから再びメールが届きました。
内容は、「テスト直しと提出をフォローしてほしい」というもの。
そのメールの中で、お母さまにある変化が見られました。

 

――試験までの家での過ごし方からも、恐らく成績は上がっていないと思いますが、
先生にアドバイス頂きましたように、点数や順位にとらわれず、
内容をよくみて向上しているところを褒めたいと思います。
そして、期限内にファイルごときちんと出せたら今回は御の字として、
大いに褒めたいと思います。――(原文ママ)

 

なんとッ(゚o゚)!!!

 

「点数や順位にとらわれず」「内容をよくみて」「褒めたい」
書いてくださっている!?

 

ひいぃ――ッッッ(≧▽≦)!!!

 

もう、それはそれは嬉しすぎて、何度この部分を読み返したかわかりません。
私はさっそく、次のように返信しました。

 

――今日テストをすべて見せてくれ、
「前よりは上がった…けど、叱られるレベルはまだ抜けていない」
と話していました。
テスト後にこちらから言わなくとも問題を随時提出してくれたり、
テストの振り返り用紙を細かく書いてくれたり。
行動が変化し、前向きな気持ちが感じられます。
ぜひ褒めてあげてください。――(原文ママ)

 

次の日、お母さまからお返事のメールが届きました。
そこには、「変わっていこうとする家族の姿」がありました。

 

――父親にはくれぐれも叱らないように、
長々でなく端的に伝えるようにと釘をさしておきましたが、
何故か知らぬ間に正座で説教が始まってしまいました…(;́Д`)
慌てて○○(お子さんの名前)の背中越しにNo(`ロ́;)の合図を送ると
早めに切り上げました。(いつもに比べてはるかに短かったからか、
今朝「今回は父ちゃんに怒られなかった〜(́▽`;)ゞ」と本人は話していました。)
また、平均点が、一昨日休んでしまったのでわかりませんが、
昨日返却だった国語は、平均点を上回ったそうです。
それは、主要5教科ではかなり久し振りなことですので褒めました。―(原文ママ)

お父さままで…!(ノД`)・゚・。

 

私自身、これまで色々なことを色々な人に相談してきました。
そんな時、みんな話を親身に聴いてくれ、アドバイスもしてくれました。
ただ、そのアドバイスを「実行」するのは本当に難しいと感じてきたものです。
同じようなことを、何度相談し続けたのかわからないぐらいです。

 

なのに…なのに!生徒さん本人も、お母さまも、お父さまも!
家族みんなで変わろうとしていらっしゃる…(゚д゚)!

 

さらに、お母さまのメールは続きます。

 

――こんなに前向きな様子を見せる○○(お子さんの名前)を見るのは
正直初めてかもしれません。これも先生方に出会えたお陰様です。
親身になって○○(お子さんの名前)をみてくださり、
本当にありがとうございます。叱らないようアドバイスを頂かなかったら、
点数から見たらさほど変わっていなくて、
「ね、だから言ったよね、試験前に工作やカードゲームしてる暇があったら
英単語や漢字の1つもおぼえて1点でも2点でも稼いだほうがいいって。
わかったよね?納得した?」とくどくどと言ったと思います…(;́Д`)
正直もどかしいですし焦りもしますが、回ってでも目的地にたどり着くほうが、
明後日の方向に行ってしまうよりいいですし、
今は亀でもスイッチが入ればひょっとしたら
まだ見たことのないウサギに突然変身する日が来るのかも知れないと、
昨日の○○(お子さんの名前)をみて少しだけ感じました。――(原文ママ)

 

もう、「天使なんですか!?」と、思った次第です。
特に最後の方の、「焦るけれど回ってでも目的地にたどり着く方が
明後日の方向に行ってしまうよりいい」
「今は亀でもひょっとしたらまだ見たことのないウサギに変身する日がくるかも」
という部分は、確実に私の心に刻まれたように思います。

 

今、この生徒さんは、
塾の課題を時々忘れ物たりしながらもやってきてくれています。

 

ちょっとだけ面倒くさそうにしながらも一歩一歩前に進んでいく姿が、
とても愛おしいのです。

 

同時に、これまで何度も声をかけ続け、
それでも上手くいかずにずっと悩まれ続けてきた親御さんの苦労を思うと、
この言葉がとても現実味を持って感じられるのです
(おそらく、何度も明後日の方向に行きかけたのではないでしょうか)。

 

「変わる」ということは、
生徒さん本人にとっても親御さんにとっても並大抵のことではありません。
生徒さんは具体的な行動としてこれまでの習慣を変える必要がありますし、
親御さんはもどかしかったり焦ったりしつつも、「見守る」ことが必要とされます。ただ、それが実を結んだときの喜びは何ごとにも代えがたいでしょうし、家族の絆もさらに深まることでしょう。

 

私たち講師一同、
このような「変化」のお手伝いをさせていただきたいという気持ちで、
日々指導に臨んでおります。
今月も、どうぞよろしくお願いします\(^o^)/