「毎日1%の成長を繰り返すこと」の本当の意味

皆さん、こんにちは。車道校講師の阪本です。

本年もよろしくお願いいたします。

 

年も明けて、入試シーズン本番直前。

受験生は、ひたすらセンター試験の対策や過去問演習に取り組んで、

「年末年始もない」状態でがんばってくれていたと思います。

(・・・受験生にとっての「あけましておめでとうございます」は、41日ですね♪)

 

受験生以外も、先輩たちの緊張感に未来の自分の姿を重ねてくれていることだと思います。

 

入試本番直前ともなると、もうこれまでに積み上げてきたもので勝負するしかないですし、

いつも以上に「四の五の言わずにやれ()」というモードに突入していますが、

 

受験生もそうでない子も、保護者様をはじめとした周りで支える大人の方も、

共通して意識してほしいことについてお話したいと思います。

 

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皆さん、入塾のときの説明会で、

「毎日1%の成長を1年続ける」と「1年後に何倍になるか」

というお話を聞いてもらっていると思います。

 

何倍だったか覚えていますか?()

少し思い出してみてください。

 

・・・

・・・

・・・

 

答えは「37.78倍」です。

細かい数字は一旦置いておいて、

ちょっとしたマジンガーZくらい、

要は「ケタ違いに大きく成長できる」というお話でした。

 

とはいっても、説明会のときに話を聞いて「ふんふん、なるほど!」となっても、

だいたい忘れてしまいますよね。

 

ただ、私も含めて大半の人は「新しい話を一度聞いてずっと覚えている」

なんてことはないので、大丈夫です(^^;

(それを言ったら、勉強で反復の必要はないということになるので)

 

今回は、

そのおさらいと併せて、「では、それをいつ実感できるか」というお話です。

 

まず、「1%1年、365日積み上げるとどうなるか」という

【一般的なイメージ】は、こんな感じだと思います。

(横軸は、見やすいように「○○日」ではなく「〇〇ヶ月」としてあります)

成長グラフ(一般的なイメージ)

0.01365回、単純に積み上げて1年後には4.65倍、

「まぁ、伸びてるといえばそうなんだけどという感じ」ですね。

ここに、本来の意味での「毎日1%の成長を1年続ける」ことを【青線】で重ねてみると、

こうなります。

成長グラフ(毎日1%の成長を1年続けた場合)

比べると、なんだか途中から一気に伸びてきていますよね。

これがどういうことかというと、

 

たとえば、英語の学習では、

 

毎日やっていることは「今日も単語10個」とか、「目の前のことに追われ」、

「やってもやっても全然成果出ないじゃん」とか言いながら、それでも毎日毎日続けていくと、

 

だんだん語彙が増えてくる。

⇒辞書を引く頻度が少なくなってくる。

(ここは最初、かなりの時間を割いているはずです)

 

⇒「同じ時間でできる問題や演習」が増えてくる。

⇒語彙以外のことでも、「やった時間に対して身につくこと」が増えてくる。

(文法の知識や長文の読み方など)

 

⇒それを基に、【次のステップではさらに】

「同じ時間でできる問題や演習」が増えてくる。(学習スピードup

というスパイラルを繰り返して「できること」がどんどん増え、

ある瞬間を超えたところから【ポーン!】という感じで飛躍的に跳ね上がってきます。

 

これが、いわゆる「複利効果」です。

数学の学習とかでも、「ただひたすら計算に追われている」というような状態から、それでも毎日毎日続けていくと、

 

だんだん計算力が上がってくる。

1問を解くのにかかる時間が短くなってくる。

(数学の学習において、ここはかなり大きいです)

 

⇒「同じ時間でできる問題や演習」が増えてくる。

 

⇒「やった時間に対して身につくこと」が増えてくる。(公式や解法など)

 

⇒それを基に、【次のステップではさらに】

「同じ時間でできる問題や演習」が増えてくる。(学習スピードup

 

という感じです。

 

これは英語や数学の勉強に限らず、学習や成長というか、

「努力と成果」に関わる【あらゆること】で【共通】です。

 

残る問題は、先ほどの「では、それをいつ実感できるか」ですね()

 

ここで、少しグラフを切り取って見ていきます。

たとえば、勉強を始めてから「半年くらい」経ったところはココです。

成長グラフ(半年経過)

さっきの「0.01だけ単純に積み上げたイメージ」と大差ないですよね。

この時点では、「自分が本当に伸びているのかどうかわからない」という段階です。

 

では次に、勉強を始めてから10ヶ月から12か月目を切り取ると、こうなります。

成長グラフ(10~12ヵ月目)

ここだけで2倍くらいに成長するので、「もはや別人」という感じですね。

つまり、どういうことかというと、

・1年で考えた場合に、「成長を実感するのは最後の2ヶ月」

・それは、受験生であれば「入試本番シーズンに突入してから」

ということです。

 

毎年のように、

・センター試験直後には「2割しか取れなかった」過去問が、

最後には「8割以上取れるように」なったり、

・「前期試験では届かなかった」大学に「後期試験で合格」したり、

といった生徒さんも出てきます。

もちろん、必要な科目の数やそれまでに積み上げた内容によっても、

「点数でどれだけ伸びるか」は変わってきます。

ただ、土台として「それまでの積み上げ」があれば、こうしたことは奇跡でも何でもなく、理論的にも「たしかに!」となります。

 

ちなみに、参考として「1年」ではなく「2年」でグラフを見るとこうなります。

成長グラフ(2年間)_1

 

・・・意味が分からないので、縦軸を【40倍】にしてみます!!

成長グラフ(2年間)_2

 

・・・もはや最初の1年の成長がかすむくらい、

普通に考えたら「もはや意味がわからない!」という状態です()

 

これだけのことが「継続は力なり」のたった一言だけに集約されている日本語も

すごいなと思いながら()

 

受験生は、

「後期試験までの最後の2ヶ月で、これまでに経験したことがないくらい伸びる」

受験生以外は、

「来年以降そうなると信じて、今はただ目の前のことを積み上げ続ける」

 

ことを続けていくために、

「今やるべきこと」に集中できるよう支えていきたいと想います。

 

まずは目の前の一日一日で、「1%の成長」を繰り返していくことができるよう、

一緒にがんばっていきま