こんにちは。星ヶ丘校、講師の島田です。
私は、3月まで高校の理科教員をしていました。
学校教員としてや様々な親子を見てきた経験や、自身の担任としての経験を基にお話します。
重要な親子関係を保つポイントは3つ!
①話し終わるまでじっくり待つ
②引き出して認める
③楽しむ
①話し終わるまでじっくり待つ
まず、子どもの話すことを、否定せずに最後まで聴きましょう!
子どもに限りませんが、自分の言いたいことが何なのか、本人も分かっていないことはよくあります。
でも、話していくうちに、考えがまとまることもよくあります。
なぜなら、頭の中でふわふわしている意見のイメージも、
伝えようと反芻しているうちに言語化され、意見の輪郭がハッキリするからです!
この「自分で考える」という過程を何度も経ることで、自分の考えや気持ちを表現することが上手になっていきます!
もし話している途中で、「そうじゃない」、「~ってことでしょ?」など、遮られるとどうなるでしょうか??
せっかくの自分の考えをまとめる機会を逸してしまいます。
子どもの中には、自分の考えを表現することを極端に苦手とし、
大人、特に保護者の方の前では何もしゃべらない子がいたりします。
そういうケースでは、進路のことや生活のことなどどんな話題でも、
周りの人が先に話してしまう場合が多かったです。
自分に置き換えて考えてみましょう。
何を言っても、大人の価値観で決めつけられるのなら、
自分の意見を言うことも考えることすらも、無駄だと感じてしまいます。
そして成長が止まり、健全な発達ができなくなってしまうのです。
②引き出して認める
さて、①でじっくり待ったあと、親としての意見は言ってはいけないのでしょうか??
そんなことはありません!
会話はキャッチボールですから!
子どもがしゃべり終えたところで、今度は親が話す番です。
子どもの主観で話したことを、客観的に見るとどうなのか伝えてあげることもとっても大切ですからね!
では、どう返せばいいのでしょうか??
ここで大切なことは、できたところまでを「認める」ということです。
子どもに限らず、人の意見は楽観的すぎたり、悲観的すぎたりします。
だから、結果の表面だけでなく、
「努力した」「考えた」「感じた」という事実を引き出して、
自分の到達した部分を認識させる手助けをしましょう!
〈例えば…〉
学校での定期テストの結果についてのやりとりを考えてみましょう。
第一印象として全体的にはあまり良くない結果だったとします。
しかし、良くない結果だとしても、
「なんでこんなに悪いの!?」「ちゃんと勉強したの!?」と言われてしまうと、
怒られる、否定されると感じて、建設的な話ができなくなります。
では、どうすれば良いのでしょう??
「褒めましょう」とよく言われますが、がむしゃらに褒めても、効果が薄いこともあります。
まずは「引き出して認める」を意識して次のようにしてみてはどうでしょうか。
まずは、「結果を一緒に見てみよう?」と優しく声をかけ、結果を見せてもらいます。
この「優しく」がポイントです!
テストを見せることは嫌なことだと思われたら、終わりです!
見せてもらったら、「自分としてはどうだった?」と
最初に子どもに自分自身を振り返ってもらいましょう!
そこで、「できたところ」・「できなかったところ」・「次への課題」の
3点が出てきたら完璧ですが、なかなかそうはいきません!
一番多いのは、「できなかったところ」のみを話すパターンでしょうか?
その場合は…
「できたところはあるかな?」
→「できたところとの違いはなんだろう?」
→「次までにまず何をすればいいかな?」
…という流れで話し、できたところを認識させましょう!
もし「できたところ」が出てこなかった場合は、大人が見つけて、
「ここはできてるように見えるけどどう?」と聞いてみましょう!
ちなみに、「できているところ」は、どんな単純なことでもいいので、
絶対に1つ以上挙げる必要があります!
ただ前向きな気持にさせるためだけではないです!
もしも「できているところ」がないのなら、
最初の最初(言葉を覚え始める赤ちゃん)からやり直さなければならないということですよね?
現状を正しく把握しなければ、次のやることも見えてきません!
ただ勉強するなんて、非効率で苦しむだけです。
「できているところ」を引き出して認識させ、希望に向かって進めるよう支えていきましょう!
③楽しむ
最後に大切なことは、「楽しむ」です!
子どもは様々な体験や決断を通して成長していきます。
子どもが経験する楽しいことや苦しいこと、
そういった機会を大切に思いながら、時には支え、時には我慢して見守ります。
そして、自分ひとりでは味わえない経験を、子どものためだけではなく、
自分個人としても楽しむということです。
子どもはとても敏感なので、子どものためだけにやっていると感じると、
子ども自身が気にしたり遠慮したりします。
だから、自分も楽しむことが、結果的に子どものためにもなるのです!
特にこの③は、担任をしていたときに常に意識するようにしていて、すごく重要だったと感じています!
子どもが子どもでいる期間なんて僅かです!
ともに生きることを楽しみましょう!!