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音楽を聴きながらの勉強はよくない?効果を高めるコツやおすすめの教科を紹介

「音楽を聴きながら勉強するのって、実際どうなんだろう?」
音楽を聴きながらの勉強は、モチベーションの維持や雑音の軽減といったメリットがある一方で、集中力を妨げる要因になってしまうこともあります。

この記事では、音楽を聴きながら勉強する際のメリットとデメリットを整理し、効果的に活用するためのポイントを分かりやすく解説します。
音楽と相性のよい教科や、避けたほうがよい学習内容を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次(クリックで開閉)

・音楽を聴きながら勉強するメリット
 ┗メリット①モチベーションを維持できる
 ┗メリット②リラックス効果がある
 ┗メリット③周囲の雑音が気にならなくなる
 ┗メリット④脳科学的に集中力アップを期待できる
・音楽を聴きながら勉強するデメリット
 ┗デメリット①音楽がなければ集中できなくなる
 ┗デメリット②緊張感がなくなる
 ┗デメリット③歌詞に気を取られてしまう
・音楽を聴きながら勉強してもよい教科は?
・音楽を聴きながら勉強する際のポイント
 ┗ポイント①集中を妨げない音楽を選定する
 ┗ポイント②音楽を聴くタイミングを工夫する
 ┗ポイント③音楽を聴かずに勉強する時間も作る
・【まとめ】音楽を聴きながらの勉強はデメリットにも注意しよう

 

音楽を聴きながら勉強するメリット

音楽を聴きながら勉強することには、以下のようなメリットがあります。

  • ①モチベーションを維持できる
  • ②リラックス効果がある
  • ③周囲の雑音が気にならなくなる
  • ④脳科学的に集中力アップを期待できる

 

上手に取り入れることで、学習効率の向上も期待できます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

メリット①モチベーションを維持できる

なかなかやる気が出ない時や、苦手な科目に取り組む時は、勉強前に好きな音楽を聴くのが効果的です。

音楽を聴くと、私たちの脳内では「ドーパミン」という神経伝達物質が分泌されます。
このドーパミンは、「やる気」や「意欲」の源となるため、勉強に対する「面倒だ」「難しそう」といったマイナスの感情が和らぎ、前向きな気持ちで机に向かえるようになるのです。

勉強のモチベーションが上がらない時は、音楽で気持ちのスイッチを入れてみましょう。

 

メリット②リラックス効果がある

ゆったりとした音楽を聴くと、脳内で「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が促され、気持ちが落ち着きやすくなります。
心がリラックスした状態で勉強すると、集中力を長時間保ちやすくなるといわれています。
特に、テスト前など緊張しやすいタイミングで、落ち着いた音楽を聴くことは非常に効果的です。

緊張や焦りを感じるような時は、音楽で気持ちを整えてみてください。

 

メリット③周囲の雑音が気にならなくなる

勉強していると、自宅の生活音やカフェでの話し声などのさまざまな雑音が、集中を妨げる要因になることがあります。
このような雑音への対策となるのが、音楽の「マスキング効果」です。
イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くことで外部の音が聞こえにくくなり、脳が余計な音を処理する必要がなくなります。
その結果、意識を目の前の勉強にだけ向けやすくなるのです。

周りの雑音に悩まされることが多い方は、イヤホンやヘッドホンなどで音楽を聴き、自分だけの集中しやすい環境を作ってみましょう。

 

メリット④脳科学的に集中力アップを期待できる

近年の脳科学研究では、音楽が集中に関わる脳のネットワークに作用し、集中力を高める可能性があることがわかってきています。
2024年の研究(※)では、音楽の音量や強弱が急に変化するような「急速な変調」を含む音楽は、集中力を維持するための脳の働きを促進することが示されました。

音楽を聴きながら勉強をすることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、適切な種類の音楽を取り入れることで、集中力をサポートする効果が期待できます。
自分には合わない、と決めつけず、一度試してみる価値はあるでしょう。
※参考:Rapid modulation in music supports attention in listeners with attentional difficulties

 

音楽を聴きながら勉強するデメリット

勉強中に音楽を取り入れることには多数のメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。

  • ①音楽がなければ集中できなくなる
  • ②緊張感がなくなる
  • ③歌詞に気を取られてしまう

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

デメリット①音楽がなければ集中できなくなる

音楽を聴きながら勉強することに慣れすぎると、「音楽がないと集中できない」という依存状態に陥ります。
自分で集中力をコントロールする力が弱まり、静かな環境ではかえって落ち着かなかったり些細な音が気になる場所で集中力が途切れたりするなど、勉強を続けることが難しくなるかもしれません。

勉強をするときに必ず音楽を聴くのではなく、あくまでも集中力を高めるための「補助ツール」として利用することがおすすめです。

 

デメリット②緊張感がなくなる

音楽を聴きながら勉強すると、気持ちが落ち着きリラックスできる一方で、「適度な緊張感」が失われてしまう場合があります。
特に、試験前の追い込みや、高い集中を要する勉強では、程よい緊張がパフォーマンスを高める上で重要な役割を果たします。
学習内容や目的に合わせて、リラックスしている状態と緊張感を保った状態を調整できるよう、音楽を上手に利用することが大切です。

 

デメリット③歌詞に気を取られてしまう

歌詞のある音楽を聴きながら勉強すると、無意識のうちに歌詞の意味に意識が向いてしまい、集中力が途切れる原因になることがあります。
特に日本語の歌詞や、内容にストーリー性がある曲には注意が必要です。
耳に入る言葉が学習内容に干渉し、記憶や理解の精度が低下することがあります。

好きな曲が流れて、つい聴き入ったり、口ずさんだりした経験のある方もいるでしょう。
読解や記述など、言語処理を必要とする教科では特に影響が出やすいため、歌詞のない曲や理解が難しい外国語の曲などを選ぶといった工夫が必要です。

 

音楽を聴きながら勉強してもよい教科は?

音楽を聴くことと相性がよいのは、主に「思考」よりも「作業」に近い学習内容です。

  • ・数学や理科の基礎問題の反復練習
  • ・公式の確認
  • ・復習やチェックテストのような負荷が軽めの勉強

 

これらは、新しい概念の理解というよりも、既存の知識を定着させる反復作業にあたるため、音楽を流していても比較的集中を保ちやすい傾向があります。

反対に、以下のような教科の勉強を行う際は音楽を聴かないほうがよいでしょう。

  • ・国語や英語の長文読解
  • ・社会の歴史や用語の暗記

 

言語情報や複雑な思考を伴う学習では、特に歌詞のある曲が頭の中で思考と干渉しやすく、内容の理解や記憶を妨げることがあります。
学習する内容に合わせて、音楽を上手に使い分けましょう。

 

音楽を聴きながら勉強する際のポイント

どのような音楽を、どのタイミングで聴くかによって、勉強の効果に差が出ます。
ここでは、音楽を聴きながら勉強する時のポイントを3つご紹介します。

  • ①集中を妨げない音楽を選定する
  • ②音楽を聴くタイミングを工夫する
  • ③音楽を聴かずに勉強する時間も作る

 

それぞれ詳しく確認していきましょう。

 

ポイント①集中を妨げない音楽を選定する

普段聴いているお気に入りの曲が、必ずしも勉強中に適しているとは限りません。

以下の表を参考に、勉強の妨げになりにくい音楽の選び方を確認してみましょう。

項目おすすめの選び方注意点
歌詞の有無BGMやインストゥルメンタルなど、歌詞のない音楽を選ぶ日本語など、理解できる言語の歌詞は集中力を削ぐ
テンポ・リズムゆったりとしたテンポの音楽を選ぶアップテンポ過ぎると落ち着かなくなる。ただし、スローテンポ過ぎると眠気を誘うこともあるので、注意が必要
音量周囲の会話内容がうっすらと聞こえるぐらいに設定する大音量過ぎると集中力を削いでしまう

これらの効果には個人差があるため、色々と試しながら、自分にとって最も集中できる音楽を見つけることが大切です。
選曲に迷った時は、歌詞なしのクラシック音楽や、川のせせらぎ・雨音といった環境音など、シンプルなBGMから試してみるとよいでしょう。

 

ポイント②音楽を聴くタイミングを工夫する

音楽は、取り入れるタイミングも学習効果に影響します。
たとえば、勉強前に音楽を聴くと、気持ちが落ち着いたり、モチベーションが上がったりなどして、スムーズに学習に入ることができます。
また、集中が切れてきた時の休憩時間や、長時間の学習で疲れた時には、脳のリフレッシュや気分転換のために音楽を聴くことも効果的です。

ただし、勉強中に音楽の再生・停止を繰り返すと、その操作自体が集中力を削ぐ原因になりかねません。「1時間ごとに5分の音楽休憩を挟む」など、音楽を流す時間をあらかじめ決めておき、勉強と休憩のメリハリをつけることが大切です。

 

ポイント③音楽を聴かずに勉強する時間も作る

音楽を聴きながら勉強することに慣れすぎてしまうと、静かな環境では落ち着かなくなったり、逆に少しの物音があるだけで勉強に集中できなくなったりすることもあります。
「音楽がないと集中できない」という状態を防ぐためにも、意識的に無音環境や雑音が聞こえる環境の中でも、学習してみましょう。

模試や入試などの本番は、基本的に静かな環境で行われます。しかし、実際の試験会場では時計の音や鉛筆の走る音、周囲の咳や紙をめくる音など、完全な無音とは限りません。
そのため、普段からこうした小さな音に気を取られずに集中できる練習をしておくことも、本番で実力を発揮するためには重要です。

 

【まとめ】音楽を聴きながらの勉強はデメリットにも注意しよう

音楽を聴きながら勉強することには、モチベーションの維持やリラックス効果、雑音を遮る効果など、さまざまなメリットがあります。
ただし、国語や英語の長文読解、社会の暗記といった学習内容によっては、かえって集中の妨げになり、学習効果が半減してしまう可能性も否定できません。
また、音楽の有無や周囲の環境音によって、集中力が左右されやすくなる原因にもなります。

学校のテストや模試、入試本番は、必ずしも静かな環境で行われるとは限りません。
どんな環境でも集中できる力を身に付けていきましょう。

 

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