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受験生必見!受験期に必要な睡眠時間はどのくらい?勉強と睡眠を両立させるには

受験が近付くにつれ、焦って睡眠時間を削ってしまう受験生は少なくありません。
しかし、睡眠不足は集中力や記憶力の低下を引き起こし、かえって学習効率を下げてしまうおそれがあります。
ただやみくもに長く勉強するのではなく、質の高い睡眠とのバランスをとることが、合格への近道です。

本記事では、「受験生の睡眠時間」に焦点を当て、勉強と睡眠を上手に両立させるための具体的な方法を分かりやすく解説します。

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目次(クリックで開閉)

・受験生がとるべき睡眠時間はどのくらい?
 ┗中学生の場合
 ┗高校生の場合
 ┗受験生の生活リズムの理想
・受験生が睡眠時間を十分に確保したほうがよい理由
 ┗勉強したことを定着させるため
 ┗疲労状態の脳を休ませるため
 ┗受験のストレスを軽減させるため
 ┗体調を崩さないようにするため
・受験勉強と睡眠を両立させるためにできること
 ┗詳細な勉強の計画を立てて実行する
 ┗時間に合わせて勉強の内容を変更する
 ┗仮眠をとる
 ┗毎日同じ時間に寝る
 ┗寝る前にリラックスする時間を作る
・睡眠時間の確保にもつながる勉強方法
 ┗手を動かしながら問題を解く
 ┗空いている時間をうまく活用する
 ┗塾で勉強する
・【まとめ】受験生こそ十分な睡眠が大切

 

受験生がとるべき睡眠時間はどのくらい?

睡眠不足は集中力や記憶力の低下を引き起こし、学習効率を下げる原因となるおそれがあります。
長い受験期間を乗り越えるには、十分な睡眠をとることも大切な「受験対策」の一つです。

どれほどの睡眠時間が理想なのか、中学生と高校生の場合に分けて見ていきましょう。

 

中学生の場合

中学生は心身ともに成長期真っただ中にあり、脳や身体の発達のためには8~10時間の睡眠が理想とされています。
学習した内容を記憶に定着させ、翌日の集中力を維持するためにも、睡眠時間の確保が欠かせません。
人の睡眠は浅い眠りと深い眠りを約90分周期で繰り返しているため、7.5時間や9時間といった90分のサイクルで起床できれば、朝の目覚めがスッキリします。

しかし、ある調査では「実際の中学3年生の睡眠時間は7.1時間」というデータもあります。
受験勉強との両立は簡単ではありませんが、意識的に睡眠時間を確保することが、結果的に合格につながります。

 

高校生の場合

高校生の場合も、健康面を考慮すれば8~10時間の睡眠時間を確保することが理想とされています。

ただし、受験勉強との両立を考えると、少なくとも6~7時間は睡眠時間をとることが望ましいでしょう。
寝具を取り扱う企業の調査では、第1志望校に合格した受験生の平均睡眠時間は6時間10分で、不合格だった受験生よりもやや長かったという結果が報告されています。
睡眠時間を極端に削るのではなく、最低限の休息は確保するという意識が大切です。

参照:厚生労働省|健康づくりのための睡眠ガイド 2023

 

受験生の生活リズムの理想

入学試験は午前中から始まることが多いため、普段から午前6〜7時に起き、午後10時半〜11時半に寝るという朝型の生活リズムを整えておくと、本番でも実力を発揮しやすくなります。

受験生の理想的な1日のスケジュール例を、以下の表にまとめました。

時間行動
6:30起床・朝食
7:30~8:00登校前の勉強(暗記・軽めの復習)
8:30~15:30学校の授業
16:00~18:00帰宅後の勉強(思考系科目:数学・理科)
18:00~19:00夕食・休憩
19:30~21:00過去問や問題演習
21:00~21:30暗記(英単語・歴史年号など)
21:30~22:00入浴
22:30~23:00就寝

朝はカーテンを開けて朝日を浴び、さらに朝食を摂ることで、体内時計が整い集中力アップにつながります。
昼は15〜20分の仮眠で疲労をリセットし、午前中は思考力が必要な科目、夜は暗記科目に取り組むと効率的です。
また、就寝前はスマホを控え、入浴やストレッチでリラックスして眠りの質を高めましょう。

 

受験生が睡眠時間を十分に確保したほうがよい理由

受験期のパフォーマンスを最大限に向上させるには、十分な睡眠時間の確保が欠かせません。
以下のような点で、睡眠は重要な役割を果たします。

  • ・勉強したことを定着させるため
  • ・疲労状態の脳を休ませるため
  • ・受験のストレスを軽減させるため
  • ・体調を崩さないようにするため

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

勉強したことを定着させるため

人間の脳は睡眠中に情報を整理し、長期記憶として保存します。この記憶の定着を促すためには、6時間以上の睡眠が望ましいとされています。

特に、睡眠後半に多く現れる「レム睡眠(浅い眠り)」の間は、記憶の整理が活発に行われるとされています。睡眠時間が短いと、この重要なプロセスが十分に行われません。

効率よく暗記を進めるなら、寝る前に英単語や年号などの暗記学習を行い、翌朝に軽く復習するのがおすすめです。
睡眠と学習をうまく組み合わせることで、記憶の定着は格段に向上します。

 

疲労状態の脳を休ませるため

勉強で疲れた脳や身体を回復させるためにも、睡眠は重要な役割を果たします。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、身体の様々な部分を修復・回復させる働きがあり、日々の体調管理の一端を担っています。
もし日中に強い眠気を感じたら、15〜20分程度の短い昼寝を取り入れると、午後の集中力を効果的に回復させることができます。

疲れ切った脳で無理に机に向かうよりも、しっかり眠って脳と体をリフレッシュさせるほうが、翌朝の学習パフォーマンスは格段に上がります。
脳を適度に休ませることが、学習効果の最大化につながるのです。

 

受験のストレスを軽減させるため

受験期は大きなプレッシャーがのしかかり、誰もがストレスや不安を感じやすい時期です。
睡眠不足は、こうした精神状態をさらに悪化させ、イライラや焦り、不安感を強める原因になります。

睡眠とストレスは互いに影響を与え合う関係にあり、「眠れないことでストレスが増し、ストレスでさらに眠れなくなる」という悪循環に陥ることも。
特に「ノンレム睡眠(深い眠り)」は日中の嫌な記憶を整理し、和らげる働きがあるとも言われています。良質な睡眠をとることで精神的な安定を保ちやすくなるのです。

 

体調を崩さないようにするため

睡眠不足は免疫力を著しく低下させ、風邪などの病気にかかるリスクを高めます。
睡眠中には成長ホルモンが分泌されて体の細胞が修復されますが、睡眠が不足するとこの働きが弱まり、体調を崩しやすくなるのです。

特に受験シーズンはインフルエンザなどの感染症が流行しやすい季節です。万全のコンディションで試験に臨むには、日頃からの体調管理が不可欠です。
十分に睡眠をとって体調を整えることは、結果的に集中力や学習効率の向上にもつながる、最も基本的な「受験対策」の1つといえるでしょう。

 

受験勉強と睡眠を両立させるためにできること

睡眠時間を確保しながら、効率よく受験勉強を進めるには、以下のような工夫を取り入れることが大切です。

  • ・詳細な勉強の計画を立てて実行する
  • ・時間に合わせて勉強の内容を変更する
  • ・仮眠をとる
  • ・毎日同じ時間に寝る
  • ・寝る前にリラックスする時間を作る

 

無理なく両立するためのポイントを、詳しく見ていきましょう。

 

詳細な勉強の計画を立てて実行する

受験勉強と睡眠を両立させるには、何よりも無理のない学習計画を立てることが重要です。
漠然と勉強を始めるのではなく、まず月単位の大きな目標を設定し、そこから逆算して週ごと、1日ごとの具体的なタスクへと細かく計画を落とし込んでいきましょう。
自分の集中力が続く時間や、実際に使える時間を現実的に見積もってスケジュールを組むことが、計画倒れを防ぐコツです。

また、志望校の出題傾向や自分の得意・不得意を分析して、学習内容に優先順位をつけることも重要です。
無理のない計画で着実に勉強を進め、睡眠時間も十分に確保しましょう。

 

時間に合わせて勉強の内容を変更する

時間帯によって、脳の状態や集中力の度合いは変化します。その特性に合わせて勉強内容を選ぶことで、学習効率と睡眠のバランスがとりやすくなります。

時間帯別におすすめの勉強内容例を、以下の表にまとめました。

時間帯状態勉強内容例
脳がクリアで集中力が高い暗記、前夜の復習、思考力を要する問題演習など
日中学習のゴールデンタイム、集中が持続苦手分野の克服、長めの演習、記述練習など
夕方集中が持続演習中心(過去問の解き直しや応用問題など)
疲労が溜まっている暗記系科目(英単語・年号など)

特に注意したいのが、就寝前のタイミングで難しい問題に取り組むことです。脳が興奮して寝つきが悪くなったり、就寝時間がズレて生活リズムが乱れやすくなったりするため、注意が必要です。

 

仮眠をとる

勉強中に耐えがたい眠気に襲われた時には、15〜20分程度の短い仮眠、通称「パワーナップ」がもっとも効果的です。
この短い休息が、脳をリフレッシュさせ、起床後の学習パフォーマンスを大きく向上させます。

ただし、30分以上眠ってしまうと、脳が深い睡眠に入ってしまい、起きた後に頭がぼんやりする「睡眠慣性」という状態を招いてしまいます。
また、午後3時以降の仮眠は夜の睡眠の質を低下させる原因となるので避けましょう。

ベッドで横になると深い睡眠に入りやすく、夜の寝つきが悪くなる可能性もあります。
短時間でスッキリ目覚めるためには、机に突っ伏す程度の浅い姿勢で仮眠をとるのがおすすめです。

 

毎日同じ時間に寝る

就寝と起床の時刻を毎日一定にすることで体内時計が整い、自然と眠気が訪れる生活リズムを作ることができます。
これにより夜更かしや寝不足を防ぎ、安定した睡眠時間を確保しやすくなります。
さらに、「この時間までに勉強を終わらせよう」という意識が働き、学習にもメリハリが生まれます。

可能であれば、土日や祝日も平日と同じリズムを保ちましょう。
自分に必要な睡眠時間(たとえば7時間)を決め、そこから逆算して毎日の就寝時間を決めてみてください。

 

寝る前にリラックスする時間を作る

質の高い睡眠のためには、就寝前の1時間はスマホやパソコンを避け、脳を「オフ」にすることが大切です。
画面から発せられるブルーライトは脳を覚醒させ、自然な眠りを妨げてしまいます。

就寝2〜3時間前に40℃程度のぬるめのお湯に浸かると、リラックス効果のある副交感神経が優位になり、体温が下がるタイミングで眠りにつきやすくなります。
長時間の勉強でこわばった筋肉は軽いストレッチでほぐすと血流がよくなり、心身ともにリラックスできるのでおすすめです。

このような就寝前の習慣は、睡眠の質を向上させるだけでなく、受験のストレスも和らげる効果も期待できます。

 

睡眠時間の確保にもつながる勉強方法

時間を上手に使い効率的に学習することで、睡眠時間も確保しやすくなります。
具体的な方法として、以下の3つを紹介します。

  • ・手を動かしながら問題を解く
  • ・空いている時間をうまく活用する
  • ・塾で勉強する

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

手を動かしながら問題を解く

受験勉強では、授業を受けたり参考書を読んだりと、どうしても知識を頭に入れる「インプット」が中心になってしまいます。
しかし、覚えた知識を入試本番で使いこなすためには、知識を実際に使ってみる「アウトプット」の練習が欠かせません。

たとえば、英単語を覚えたらすぐにその単語を使って例文を作成してみる、数学の公式を学んだら演習問題を解く、といったサイクルを繰り返すことで、知識は深く定着していきます。
過去問演習も、実践的なアウトプットのトレーニングとして非常に効果的です。

インプットだけでなく、手を動かすアウトプットを増やすことで学習の質を向上させ、十分な睡眠時間も確保しましょう。

 

空いている時間をうまく活用する

部活動や学校行事の予定に追われ、まとまった勉強時間の確保が難しいと感じる人も多いでしょう。
そんな時こそ、通学中の電車やバスの中、夕食までのちょっとした時間といった、日常の中の「隙間時間」をうまく活用することが大切です。

隙間時間には、以下のような短時間で取り組める勉強を行うのがおすすめです。

  • ・英単語や古文単語、年号の暗記
  • ・一問一答形式の問題集
  • ・短い解説動画を視聴して要点をインプット

 

1回あたりは数分〜数十分の短い時間でも、1年間積み重ねれば膨大な学習時間になります。
忙しい日々だからこそ、時間を生み出す工夫をしてみましょう。

 

塾で勉強する

限られた時間で効率よく学習を進める上で、塾に通うことは有効な手段の一つです。
塾では、受験に関して経験豊富な講師による指導体制が整っています。
独学では理解に時間がかかる内容も、講師の指導により短時間でスムーズに理解できることも少なくありません。
塾での学習は、学びの質を高めます。講師の指導を活かしながら、着実に学習を積み重ねていきましょう。

 

【まとめ】受験生こそ十分な睡眠が大切

受験勉強は、知識だけでなく体力と集中力も試される長期戦です。心身ともにベストな状態で受験本番を迎えるために、十分な睡眠時間をしっかり確保しましょう。

勉強と睡眠を無理なく両立するためには、「何を、いつ、どう学ぶか」を意識して、限られた時間の中で成果を出すことが大切です。
学習の仕方や隙間時間の活用、塾の効果的な利用など、工夫次第で勉強と睡眠は両立できます。

その中でも、効率的に学習を進める方法の一つが坪田塾の「反転学習」システムです。まずは自宅での予習で知識をインプットし、塾では予習した範囲について小テストや講師との対話を通じて学んだことをアウトプットすることで、限られた時間の中でも効率的に得点力を身につけることができます。

 

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