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共通テスト対策はいつから始める?理想のスケジュールや科目別の対策方法を紹介

高校3年生の1月に実施される共通テスト。 いつから対策を始めるべきかお悩みの受験生も多いのではないでしょうか。

特に国立大学や公立大学を目指す場合は、必要な科目数が多いため、対策には相応の時間がかかります。
ライバルに差をつけ、スムーズに対策を進めるためには、早い時期からの計画が重要です。

本記事で解説する共通テストまでのスケジュールを押さえて、効率的に対策を行いましょう。

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目次(クリックで開閉)

・共通テスト対策はいつから始める?
・共通テスト対策の理想的なスケジュール
・共通テストの基本情報
・共通テスト対策を行う前に押さえておきたいポイント
 ┗ポイント①受験科目を確認する
 ┗ポイント②合格に必要な目標点数を確認する
 ┗ポイント③自分に合った参考書を選ぶ
・共通テストに向けた科目別の対策
 ┗英語(リーディング)
 ┗英語(リスニング)
 ┗数学Ⅰ・A
 ┗数学Ⅱ・B
 ┗数C
 ┗国語
 ┗地理
 ┗日本史
 ┗世界史
 ┗政治・経済
 ┗公共
 ┗倫理
 ┗物理
 ┗化学
 ┗生物
 ┗地学
 ┗情報
・【まとめ】共通テストの対策は計画的に進めよう

 

共通テスト対策はいつから始める?

共通テスト対策は、早くから始めるに越したことはありません。しかし、「具体的にいつから始めるべき?」とお悩みの方もいるでしょう。
この章では、ライバルに差をつけるためのスタート時期と取り組み方を解説します。

 

共通テスト対策は直前期からでは間に合わない

共通テストの対策を直前期(高校3年生の12~1月頃)から始めると、時間配分に慣れないまま本番を迎えるだけでなく、重要な単元の復習が間に合わない、演習量が不足して実力が十分に発揮できないなど、さまざまなリスクがあります。
共通テストでは、単なる知識だけではなく、次のような力も問われるためです。

  • 思考力
  • 判断力
  • 限られた時間内で解ききる力

 

これらの力は、本番の出題形式に沿った演習を繰り返し積む中で鍛えられていくものです。
共通テストは知識を問うだけでなく、「その知識をどう活用するか」が問われます。
高校1年生~2年生の早い時期から基礎学習を始めておけば、高校3年生で知識を応用していく練習に、時間を有効活用できるでしょう。
十分な演習を積むことこそが、本番で落ち着いて実力を発揮するための鍵となるのです。

 

共通テスト対策の理想的なスケジュール

共通テストの対策には、段階的な学習が欠かせません。
以下は、共通テスト対策を効果的に進めるための、理想的な流れです。

時期取り組む内容
高校1年生~2年生主要科目の基礎学力を着実に養い、各単元の理解を深めておく
高校3年生の春~夏・全科目の復習を一通り終え、主要科目の基礎を完成させることを目指す
・苦手科目を明確にし、使用する参考書・問題集を選定する
高校3年生の秋以降・共通テスト本番を意識し、過去問演習や模試を中心に実践力を高める
・アウトプットを通じて、思考力や判断力を鍛えると共に、時間配分を意識した演習を行う

 

共通テストの基本情報

共通テストは、大学入試センターが実施する全国共通のマーク式試験です。
おもに、国公立大学の一次試験や、多くの私立大学が採用する共通テスト利用方式の選考に使用されます。

主要な科目ごとの試験時間・配点は以下のとおりです。(2025〜2026年度版)

教科(科目)試験時間配点
国語90分200点
数学(数学Ⅰ、数学Ⅰ・数学A)70分100点
数学(数学Ⅱ、数学B・数学C)70分100点
外国語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語)英語:140分
その他:80分
200点
地理歴史(地理総合・地理探究/歴史総合・日本史探究/歴史総合・世界史探究)1科目:60分
2科目:130分
1科目:100点
2科目:100点
公民(公共・倫理/公共・政治・経済)
理科(物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎、物理、化学、生物、地学)1科目:60分
2科目:130分
1科目:100点
2科目:100点
情報(情報Ⅰ)60分100点

参照元:大学入試センター│令和8年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト 出題教科・科目の出題方法等

このような試験時間や配点の違いを踏まえて、どの科目にどれだけの時間をかけて対策すべきかを逆算して考えることが計画の第一歩です。
志望する大学の受験科目を確認し、自分に必要な得点配分を意識しながら学習計画を立てましょう。

 

共通テスト対策を行う前に押さえておきたいポイント

ここでは、共通テストの対策を始める前に押さえたいポイントを3つ紹介します。

  • ①受験科目を確認する
  • ②合格に必要な目標点数を確認する
  • ③自分に合った参考書を選ぶ

 

それぞれ確認していきましょう。

 

ポイント①受験科目を確認する

大学や学部によって必要な科目数や科目の種類は大きく異なります。
たとえば、国公立大学の理系学部では、英語・数学・理科2科目・国語・地歴公民と、多くの科目が必要です。
一方、私立大学の共通テスト利用型入試では、英語・国語・選択科目の3科目だけで受験できるケースもあります。

あらかじめ自分の受験科目を把握しておけば、必要のない科目に時間をかけずに済み、優先度の高い教科に集中できます。

 

ポイント②合格に必要な目標点数を確認する

共通テスト対策を効率よく進めるためには、志望大学の合格ラインに応じた目標点数を明確に設定しておくことが大切です。
大学によって、共通テストの配点比率や重視される科目は異なります。
たとえば、共通テストの得点が合否を大きく左右する大学もあれば、2次試験の比重が高く、共通テストの結果がそれほど影響しない大学もあります。

自分がどれくらいの点数を目指すべきか具体的に設定するには、模試の判定資料や大学が公式に発表している過去の入試データを参考にするのが良いでしょう。

 

ポイント③自分に合った参考書を選ぶ

基礎がまだ定着していない段階で難易度の高い問題集に手を出しても、効率のよい学習にはつながりません。
内容を十分に理解できず、かえってモチベーションの低下を招くおそれもあります。
まずは標準的なレベルの参考書を使い、土台となる知識や解法パターンを確実に身につけるのが先決です。
その上で、応用レベルの教材や過去問演習に進めば、得点力は着実に伸びていきます。

参考書には、大きく分けて以下の2タイプが存在します。

  • 知識を整理するインプット用
  • 演習で力を試すアウトプット用

 

これらを学習段階に応じて使い分けることが大切です。
特にアウトプットにおいては、次々に新しいものに手を出すのではなく、同じ1冊を何度も繰り返し解いて、知識の定着を図りましょう。

 

共通テストに向けた科目別の対策

共通テストで得点を伸ばすためには、科目ごとの特性を踏まえた対策が不可欠です。
ここでは、それぞれの科目に合った具体的な対策法を紹介します。

 

英語(リーディング)

すべてが長文形式で出題され、英文の文章量は約5,000語におよびます。
そのため、まず必要なのは「速く正確に読む力」です。
語彙力を強化するのはもちろん、WPM(1分間に読める語数)の目安を意識して、日々の演習で読解スピードを向上させていきましょう。

また、情報量が多いため、必要な情報を取捨選択する練習も欠かせません。
過去問や模試を活用し、「どの形式の問題にどれだけ時間をかけるか」という時間配分を体に染み込ませておきましょう。

 

英語(リスニング)

設問文に含まれる5W1H(いつ、どこで、誰がなど)に注目し、それを手がかりに聞き取るポイントを予測しておくと、音声内容を追いやすくなります。
動詞や否定表現、時間・数詞なども聞き逃しやすいため、演習を通して意識的に聞き取る練習をしておきましょう。

本番では音声の聞き逃しや焦りから慌ててしまうことが多いため、模試や過去問を本番と同じ条件で解くことが良い練習になります。
「聞く・判断する・マークする」という一連の流れを体に覚えさせておくと、本番での焦りを大きく減らせます。

 

数学Ⅰ・A

2025年度から全問必答形式に変更され、どの単元も取りこぼしが許されなくなりました。
特に「図形と計量」や「場合の数・確率」などの頻出分野は、確実に得点する力を養っておきたいところです。

近年は日常の場面を題材とした長めの問題文が多く、書かれた条件を整理しながら、誘導に沿って解き進める力が求められるようになっています。本文を読む前に設問を先に確認するなど、時間内で効率よく解く工夫も欠かせません。

 

数学Ⅱ・B

頻出の「三角関数」「指数・対数」「微分積分」といった必答分野を確実に解けるよう演習することが、高得点へのカギです。
共通テストの数学は設問の文章量が多いため、条件の読み取りを誤ると致命的なミスにつながってしまいます。
普段の演習から、「〇〇を含まない」「範囲を指定する」といった条件文を正確に捉える習慣づけを意識しましょう。

また、時間内に全問解くためには「問題ごとの時間配分」や「解く順序の工夫」も重要になります。計算に時間がかかりそうな問題は後回しにするなど、模試や過去問を使って実戦感覚を養いましょう。

 

数C

共通テストでは選択問題扱いとなるため、出題範囲の中から「自分が得点しやすそうな分野」に絞って学習する戦略も有効です。

ベクトルでは、「図形の中の成分表現」や「垂直・平行の判定」がよく出題されます。
図を描きながらベクトルの意味を整理し、図形とのつながりを理解しておくと、応用問題でも柔軟に対応できます。
複素数平面では、座標と角度・回転の関係を図に描きながら掴むことで、式変形だけに頼らずイメージで解答を導く力がつきます。

 

国語

評論や小説では、段落ごとの要点把握と、文章全体の構造理解が欠かせません。
選択肢は似た表現で構成されていることが多いため、本文の記述と一つひとつ照らし合わせながら、「根拠をもって選ぶ力」が求められます。

古文・漢文は、文章の形式や出題傾向が比較的安定しているため、設問パターンを意識した演習が有効です。文法や単語、敬語、頻出の助動詞など、基礎知識を整理した上で、短文読解を繰り返し行いましょう。

 

地理

図表・写真などの資料を読み取り、思考を加えて解答する力が問われるため、「データを見て考える」練習が欠かせません。
特に気候・人口・産業などの分野は、資料と知識をリンクさせながら整理しておくとよいでしょう。

知らない地名や地域が出ても慌てず、与えられた資料から情報を読み取る力が求められます。
過去問や模試を通して、実際に多くの資料に触れながら演習を重ねましょう。

 

日本史

年表や統計グラフ、絵図などを用いた資料問題が多く、単なる知識の暗記では対応しきれません。
実際に、資料に触れることが大切です。
あわせて、問題集も活用しながら出題パターンに慣れておきましょう。

また、並び替えや正誤判定、空欄補充など、出題形式が多岐にわたるのも特徴です。
それぞれの形式に適したアプローチを事前に理解しておくと、迷いが減り、本番での時間のロスを抑えられます。
通史を学習する際は、「なぜその出来事が起きたのか」「他の時代とどのようにつながるのか」といった因果関係やつながりを意識することで、時代をまたぐ比較問題にも強くなります。

 

世界史

正誤問題ではキーワードの微妙な違いに注目する、史資料問題では文章と資料の関係を確認してから答えるなど、形式ごとの戦略を持つことが大切です。

演習を行う際には、「設問と選択肢を先に見る」先読みの習慣をつけると、焦ることなく必要な情報を素早く拾えるようになります。

 

政治・経済

「資料の読み取り力」と「問題形式への慣れ」が点数を伸ばすカギです。
グラフや統計表を含む資料問題では、設問と選択肢を先に見てから資料に目を通すことで、効率的に解答を導きだせます。

また、日ごろからニュースをチェックし、「この話題は教科書のどの部分に関連するか」を自分で紐づけて考える習慣をつけることで、時事問題にも強くなるでしょう。

 

公共

公共の共通テストでは、「資料を読み落とさない力」が不可欠です。
過去問や模試で、グラフ・統計表・複数の資料を含む設問を数多く演習し、どこに注目すべきかを瞬時に判断するクセをつけましょう。

公共でよく使われる頻出用語(例:SDGs、公共空間、主権者教育など)は、その背景や具体的な機能まで理解しておくと、知識問題と資料問題の両方で役立ちます。

 

倫理

人名を見たら、「その人がどの時代に、どのような社会問題を背景にどのように主張をしたか」をすぐ思い出せるように整理しておきましょう。
思想家どうしの主張の違い(例:自由意志 vs. 契約主義 vs. 義務論)を比較して理解すると、似たテーマの問題で迷わなくなります。

「資料読解型」「概念応用型」「思想家比較型」など、設問の形式ごとに解き方のアプローチが異なるため、複数の過去問・模試で様々なパターンに慣れておきましょう。

 

物理

共通テストの物理では、実験を題材にした設定や、グラフ・表の読解問題が多く出題されます。
文章量も多いため、内容を正確に読み解く力が重要です。
演習では、問題の条件を図にまとめながら整理するクセをつけましょう。

また、計算量が多いため、速く正確に処理する力も必要です。
時間を測りながら過去問を解き、解答順や手順を工夫する練習をしてみてください。

 

化学

時間内に正確に解ききる力が求められるため、まずは過去問や模試を使い、時間を意識した演習を習慣づけましょう。
選択問題を演習する際は、正解の選択肢のみ見直すのではなく、「なぜ他の選択肢が誤りなのか」まで確認すると学習効果が高まります。

化学は選択問題で迷いやすいため、一つひとつの選択肢を吟味する分析力が得点アップのカギです。
また、実験の説明や表・グラフを含む問題も多いため、日ごろから図表の読み取りに慣れておくことも重要といえます。

 

生物

「生物」では、「実験や観察の結果を読み解く力」が欠かせません。
出題の多くを占める考察問題に対応できるよう、教科書に出てくる代表的な実験や図表の意味を確認し、事前に深く理解しておくことが大切です。

特に頻出単元である「遺伝」「生態系」「環境応答」は、計算やグラフ読解を含めて出題されるため、重点的に対策を行うとよいでしょう。

 

地学

5つの分野すべてをまんべんなく学習し、暗記だけでは不十分な分野(地層の種類や断層の構造、火山のタイプなど)を重点的に補強しましょう。
用語だけでなく、立体図で構造をイメージできることも重要です。

また、過去問・予想問題集を使い、共通テスト本番と同じ時間配分で問題を解く練習も欠かせません。
初見の用語や概念が出てきても、文脈や図から意味を推測する力を養っておくと、本番での得点力につながります。

 

情報

2025年度(令和7年度)の共通テストから、原則として国公立大学では「情報」が必須科目となりました。「情報」では、情報活用能力や論理的思考力が問われます。プログラミング的思考、情報社会における問題解決、データ分析などがおもな出題範囲です。

計算やパズル的な要素が含まれるため、暗記ではなく「なぜそうなるのか」というプロセスを理解することが重要です。
対策としては、予想問題集を解き、出題形式に慣れることを意識しましょう。「アルゴリズム」や「データの扱い」に関する問題を重点的に演習することが効果的です。

 

【まとめ】共通テストの対策は計画的に進めよう

共通テストでは、知識量だけでなく、スピード・読解力・資料処理力といった総合的な学力が求められます。
だからこそ、早い段階で「何を」「いつまでに」「どうやって」対策するのかを明確にし、計画的に学習を進めることが最短ルートになるのです。

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本番で実力を存分に発揮できるよう、準備を始めていきましょう。

 

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