読解(どっかい)のポイント

皆さんこんにちは!本郷三丁目校講師の末吉です。

いきなりですが、春ですね。

はーるーよー とおきはーるよー

なんて口ずさみつつ春はまだ先だなぁ、と思っていたのに

もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか

と言う間も無く

フレッシュ!フレッシュ!フレーッシュ!

と夏の扉を開けてしまいそうなくらい時の流れは早いですね。

 

今日、お伝えしたいのは読解(どっかい)のポイントについてです。

そもそも読解とはなんだ?という話ですが

「ちょっとその辺行ってくるわ」

ということではありません。それは「どっか行く」ですね。

 

失礼しました。

読解とは読んで字のごとく、「読み解く」ことですよね。

 

ただ読むだけではありません、読んだ上に解く(ほどく)ことが必要です。

では読むと読解がどう違うのか、例文を見ながら考えていきましょう。

 

「私もその本好きだよ。」という文章があります。

これはセリフですね。

 

特に難しい文ではなく、

「セリフを言った人物がある本を好きである」

ことが理解できるはずです。

 

ただ読むだけではこの辺りで止まってしまいますが、

「読解」をすると多くのことがわかってきます。

 

例えば、セリフである以上、聞き手が存在するはずなので、

この場には複数人がいることがわかります。少なくとも一人ではないはずです。

一人だとするとちょっとやばい人ですよね。

 

また、「私も」の「も」からは「その本の持ち主(あるいは読んでいる人)が、

その本を好きであること」がわかります。

 

この辺りまでは皆さんも容易に読み取れたかもしれませんね。

 

では、「セリフを発した人物と、セリフを言われた人の関係性」

についてはどうでしょうか?

 

「書いてないからわからない!」と思ったあなた。

ここからが「読解」の面白いところです。

 

想像して見てください。

 

「全く知らない人」「自分の好きな本」

読んでいたことに気がついたしても、皆さんわざわざ声をかけますか?

 

よほどのイケメンでない限り、この過酷な現代社会においては

完全に「通報案件」です。

 

いきなり話しかけても通報されない関係性、つまり、

両者はある程度面識がある相手」ということが予想されます。

 

ここでさらに一歩踏み込んで考えて見ましょう。

 

多少面識があったとして、わざわざ声をかけるか。ということです。

 

もし自分の嫌いな人が、自分の好きな本を読んでいたら声をかけますか?

おそらく、声をかけるまではしないと思います。

内面では何か考えるかもしれませんが、行動にまで移すことは考えにくいと思います。

 

嫌いな人に自分の趣味を知られるようなことは余程の事情がない限りは避けるはずです。

 

皆さんだって、有名人でもないのにとりあえず「鍵アカ」にしてますよね?

 

そこから考えると、このセリフの発信者は聞き手のことが、

「嫌いではない」ことがわかります。

 

それどころか、自分の趣味を知ってほしいという積極的な行為の現れでもあるので、

「好意を持っている」可能性すらありますよね。

・・・

と、ヤンキーの後ろ髪ばりに⻑くなってしまいましたが、

たった9文字の言葉から795文字の内容が読み取れるわけです。

 

実はこの「読解」、受験だけではなく、仕事やプライベートにも大活躍です。

 

取引先からのメールを読解していけば、隠れたニーズや不満に気付けるかもしれませんし、

気になるあの子からのラインを読解していけば、すぐにキモがられるでしょうし。

 

「これ1台で大丈夫!」とまるで根拠のないテレホンショッピング的な

締め方になりましたが、

 

皆様、特に受験生。「読解」大事です。