【大阪府公立高校入試】合格のための基本知識と出題傾向(2025年最新)

多くの中学生にとって、高校受験はこれまで直面したことのない大きなチャレンジと言えます。受験を意識し始めると、「入試ってどのように行われるの?」「倍率はどのくらい?」「いつから何を対策すればいいの?」など、さまざまな不安や疑問を感じるのはふつうのことです。
受験に向けて安心して準備を進めるためには、まず志望校の入試情報や入試制度を詳しく調べることが重要です。そして、計画的な学習によって、着実に力をつけ、自信をもって本番を迎えられるようにしましょう。

本記事では、大阪府の公立高等学校入試について、最新の情報を詳しくお伝えします。試験のスケジュール、入試の特徴、全体の流れ、出題科目や配点、問題の傾向、さらには併願校の選び方のポイントまで、受験に必要な情報を網羅的に解説します。

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目次(クリックで開閉)

・大阪府公立高校入試の実施時期
 ┗大阪府の私立高校入試の日程
 ┗大阪府の公立高校入試の日程
・大阪府公立高校入試の特徴
 ┗学力検査は3段階の難易度
 ┗外部機関の英語力判定テストを提出可能
・大阪府公立高校入試の流れ
 ┗特別入学者選抜
 ┗一般入学者選抜
・大阪府公立高校の入試科目と配点
・大阪府公立高校入試の内申点の仕組み
・自己申告書の重要度と書き方
 ┗自己申告書が重要な理由
 ┗自己申告書の書き方
 ┗意識すべき「アドミッションポリシー」とは
・大阪府公立高校の中で難関校は?
・大阪府公立高校入試の出題傾向
 ┗国語
 ┗数学
 ┗社会
 ┗理科
 ┗英語
・私立併願は必要?選び方のポイント

 

大阪府公立高校入試の実施時期

入試日程をチェックしている生徒

まず最初に、大阪府の私立高校と公立高校の入試日程を確認しましょう。

 

私立高校入試の日程

大阪府の私立高校入試は、例年2月の上旬に実施されます。

<大阪府の私立高校入試日程>

出願期間1/20(月)頃~1月末
学力検査2/10(月)~2/13(木)
合格発表2/12(水)~2/13(木)

学力検査は、学校ごとに2/10~2/13までの4日間のいずれかに行われるため、試験日が重複して同日になる高校もあります。異なる日程で入試を実施する高校であれば、複数の私立高校を受験できます。また、公立高校の一般入学者選抜の出願期間締切より3週間ほど前に合格発表があるため、公立高校が第1志望の場合であっても、私立高校を併願校として受験しやすいと言えます。
ただし、私立高校の多くは、国語・数学・英語・理科・社会の5教科を試験科目としています。私立を受験する場合は、5教科すべてにおいて、早いうちに受験に十分対応できる学力を身につけておく必要があります。

詳しい日程については、大阪市立中学校高等学校連合会の令和7年度大阪私立高等学校生と募集状況一覧を参考にしてください。

  

大阪府の公立高校入試の日程

大阪府の公立高校入試は、おもに特別入学者選抜と一般入学者選抜に分かれ、以下の日程で実施されます。特別入学者選抜は、実技検査や面接を行う一部の学科で実施されます。 一般選抜は、特別入学者選抜を実施する学科以外のすべての学科で行われます。

<令和7年度(2025年度)の大阪府公立高校の入試時期>

日程特別入学者選抜一般入学者選抜
志願者情報入力
入学検定料納入
中学校長承認
音楽科
12/4(水)~2/5(水)
音楽科以外
12/4(水)~2/17(月)
12/4(水)
~3/7(金)
出願期間音楽科
2/4(火)・2/5(水)
音楽科以外
2/14(金)~2/17(月)
3/5(水)
3/6(木)
3/7(金)
学力検査2/20(木)3/12(水)
実技検査音楽科
2/15(土)・2/20(木)
音楽科以外
2/21(金)
なし
合格発表3/3(月)3/21(金)

これらの入学者選抜に出願・合格していない場合、または合格していても必要な手続きをせず入学資格を失った場合は、募集人数に満たない学校が実施する二次入学者選抜を受験することが可能です。二次入学者選抜の出願期間は12/4(水)~3/25(火)、学力検査は行われず、面接のみが3/26(水)に行われ、合格発表は3/27(木)となっています。

 

大阪府公立高校入試の特徴

入試の特徴を踏まえて必勝祈願

大阪府の公立高校入試には、学力検査の難易度が3段階に分けられている点や、外部機関の英語力判定テストの結果を学力検査に活用できる点などの特徴があります。

 

学力検査は3段階の難易度

大阪府公立高等学校入試における学力検査のうち、国語・数学・英語の問題は、難易度が3段階に分かれているという特徴があります。「基礎的問題」「標準的問題」「発展的問題」の3種類があり、各教科90点満点です。

基礎的問題・基礎的内容の理解を問う
・おもに基本的な文章
・計算問題
・語彙や文法について出題
標準的問題・基礎的・標準的内容の理解を問う
・問われている事柄について表現する必要がある
発展的問題・標準的・発展的内容の理解を問う問題
・問われている事柄について表現する必要がある
・数学的に処理して判断する力を問う
・リスニングでは「読む・聞く・書く」技能を総合的に活用する力を問う

多くの高校では、3教科すべて同じ難易度の問題を指定していますが、国語のみ「基礎的問題」「標準的問題」とし、他の教科では「標準的問題」「発展的問題」にしている高校もあります。国語の試験時間はどの難易度でも50分ですが、英語と数学は問題の難易度によって試験時間が異なります。

【英語】
基礎的問題・標準的問題 →筆記40分、リスニング15分
発展的問題 →筆記30分、リスニング25分

【数学】
基礎的・標準的問題 →50分
発展的問題 →60分

各高校がどの問題を選択するかによって、試験の終了時間が異なります。問題ごとの詳細な時間割については、後述の大阪府公立高校入試の流れの章で詳しく解説します。

 

外部機関の英語力判定テストを提出可能

大阪府の公立高校入試では、英語の学力検査において、外部機関が認証する以下の英語力判定テストのスコア等を活用することができます。基礎的問題、標準的問題、発展的問題のすべての検査問題が対象となります。

・TOEFL
・iBT
・IELTS
・実用英語技能検定(英検)

各テストのスコアに応じて、一定の読み替え率で換算した点数と、英語の学力検査の点数を比較し、高い方の点数が志願者の成績として採用されます。

【読み替え率】

TOEFL・iBTIELTS英検読み替え率
60~120点6.0~9.0準1級・1級100%
50~59点5.5なし90%
40~49点52級80%

これらの英語資格を活用する場合は、スコアを証明する証明書の原本を中学校に提出する必要があります。中学校長が証明書等の画像データをオンライン出願システムに登録し、志願先の高等学校長に提出されます。

 

大阪府公立高校入試の流れ

高校の受験シーン

令和7年度(2025年度)の大阪府の公立高校全日制課程における募集定員は、令和6年度(2024年度)から1,535人減少し、35,887人(男女合同)となっています。
志望校が決まったら、以下の流れに沿って入試の準備を進めていきましょう。

【共通選抜の流れ】
1.オンライン出願システムにて出願データを登録
2.中学校長による調査書情報の登録、および承認
3.受験票の交付
4.受験票印刷
5.学力検査
6.合格発表

大阪府の公立高校入試では、インターネット出願が導入されています。出願データの入力時には、志願者情報や出願情報の登録とともに、入学検定料の納付も行います。その後、中学校長が調査書情報や、志願者が提出した英語資格(外部検定)の証明書画像データなどを登録し、志願する高等学校に提出します。提出されたデータは各高等学校長が厳正に審査し、出願が受理されると、オンライン出願システム上で受験票が交付される仕組みです。
受験者は、出願サイトから受験票を印刷し、学力検査当日に忘れずに必ず持参してください。
合格発表はオンライン出願システム上で行われ、合否情報とともに、学力検査の得点と調査書の評定も開示されます。

 

特別入学者選抜

大阪府公立高校入試の特別入学者選抜は、全日制の以下の専門学科等において実施されています。

<工業に関する学科>
建築デザイン科、インテリアデザイン科、デザインシステム科、ビジュアルデザイン科、映像デザイン科、プロダクトデザイン科

<その他の学科>
総合造形科、美術科、音楽科、体育に関する学科、グローバル探求科、演劇科、芸能文化科

一般入学者選抜と同様に、1校1学科のみの出願となり、併願はできまません。
ただし、募集人員が複数学科に分かれている学校では、例外的に他の1学科を第2志望として出願することができます
学力検査は5教科で実施され、学校によって問題の難易度が異なる点は一般入学者選抜と同様です。加えて、実技検査や面接を実施する高校があります。

【実技検査の例】
・美術に関する基礎的描写・総合的描写
・音楽に関する視唱・選考実技・聴音
・運動に関する運動能力・運動技能
・英語に関する英文の音読・英語による口頭試問
・演技に関する身体表現・歌唱表現
・芸能文以下に関する朗読・口頭試問

1日目に学力検査、2日目に実技検査が行われます。
学力検査の時間割は、音楽科とそれ以外の学科で異なります。

<令和7年度(2025年度)特別入学者選抜時間割>

2/20(木)教科時間開始~終了時刻
第1時国語40分9時00分~9時40分
第2時数学40分10時00分~10時40分
第3時英語40分11時00分~11時40分
英語リスニング15分11時50分~12時05分
昼食50分12時05分~13時00分
第4時理科40分13時00分~13時40分
第5時社会40分14時00分~14時40分

※音楽科の場合第6時に15時~30分程度の聴音が追加される

実技検査は21日(金)に行われ、学科によって時間が異なります。
調査書、学力検査の成績、実技検査の成績を総合した得点を基本とし、自己申告書や調査書中の活動/行動の記録なども参考に、選抜が行われます。

 

一般入学者選抜

大阪府公立高校入試の一般入学者選抜の学力検査は、午前9時から開始され、20分の休憩や55分の昼食を挟みながら、午後3時頃に終了します。
国語・数学・英語の学力検査では、高校ごとに選択された3段階の難易度の問題が出題されます。数学と英語については、「基礎的問題」「標準的問題」と「発展的問題」で時間が異なります。

【令和7年度(2025年度)一般入学者選抜の時間割例】

<数学・英語ともに「基礎的問題」「標準的問題」の場合>

2/20(木)教科時間開始~終了時刻
第1時国語50分9時10分~10時00分
第2時数学50分10時20分~11時10分
第3時英語40分11時30分~12時10分
英語リスニング15分12時20分~12時35分
昼食55分12時35分~13時30分
第4時理科40分13時30分~14時10分
第5時社会40分14時30分~15時10分

英語や数学が「発展的問題」の場合、各教科の時間が増え、適宜、終了時間が後ろ倒しになります。

 
大阪府公立高校の入試科目と配点

大阪府の公立高校における一般入学者選抜の学力検査は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科で実施されます。各教科90点満点で、合計450点満点です。
※特別入学者選抜は各45点満点5教科の225点満点

各高等学校は「基礎的問題」「標準的問題」「発展的問題」の3種類から問題を選択し、学力検査で使用します。
さらに、以下のⅠ~Ⅴのタイプから学力検査の成績にかける倍率を高等学校長が選択します。

倍率タイプ学力検査の成績にかける倍率
1.4倍
1.2倍
1.0倍
0.8倍
0.6倍

各高校が定めた倍率に、学力検査の合計点数を乗じた値が、学力検査の最終得点となります。調査書と合わせて総合得点の高い者から順に、合格者が選抜されます。

 

大阪府公立高校入試の内申点の仕組み

大阪府公立高校における一般入学者選抜では、中1から中3(中3は2学期末の懇談時点まで)の評定が成績一覧表として記載され、合否判定に使用されます。各教科の評定のうち、第3学年のものを6倍、第1・第2学年のものをそれぞれ2倍して、450点満点で計算されます。
※特別入学者選抜では第3学年3倍、第1・第2学年1倍の135点満点

<中学3年間の評定が以下だった場合>

国語数学英語理科社会技術家庭科保健体育音楽美術
中1524353544
中2533344435
中3544453434

この成績の場合
中1:5+2+4+3+5+3+5+4+4=35点×2
中2:5+3+3+3+4+4+4+3+5=34点×2
中3:5+4+4+4+5+3+4+3+4=36点×6
合計354点が、調査書に記載される内申点の合計となります。

さらに、以下のⅠ~Ⅴのタイプの倍数をかけた数値が、内申点の最終得点となります。
倍率のタイプは、各高等学校長が選択した後、教育委員会により決定されます。

倍率タイプ調査書の評定にかける倍率
0.6倍
0.8倍
1.0倍
1.2倍
1.4倍

調査書には、「教科の学習に関する記録」「総合的な学習の時間に関する記録」「活動/行動の記録」の項目があり、生徒の個性を多面的にとらえた客観的かつ具体的な事実と理由が詳細に記録されます。
内申点とともに記載されたこれらの内容も合否判定の材料となるため、成績だけでなく、中1からの学校内外での活動においても、志望校合格につなげられるよう心がけておく必要があります。

各高校の学力検査の問題難易度や、倍率タイプについて詳しく知りたい方は、令和7年度大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項を参考にしてください。

 

自己申告書の重要度と書き方

特別選抜、一般選抜、二次選抜のすべての志願者は、自己申告書を記述してオンライン出願システムに登録する必要があります(テキスト入力、画像データの入力など)。
自己申告書は、高等学校のアドミッションポリシーと志願者の適合性を判断するだけでなく、面接を実施する選抜においては参考資料として活用されます。また、合格者については、入学後の指導の資料として活用されることもあります。

 

自己申告書が重要な理由

大阪府の多くの公立高校では、生徒の個性や意欲を重視した選抜方法を採用しており、内申書や学力検査の得点に加えて、自己申告書の内容も合否を判断する際の参考資料としています。

大阪府公立高校の合格者は、通常、特別入学者選抜・一般入学者選抜ともに、総合得点の高い順に選抜されます。しかし、この時、募集人員の110%に当たる受験者を(Ⅰ)群とし、(Ⅰ)群の中から総合得点の高い順に募集人員の90%に当たる人数をまず合格とします。その後、残りを(Ⅱ)群とし、(Ⅱ)群の中から、自己申告書や調査書中の活動/行動の記録を資料として評価し、高等学校のアドミンションポリシーに極めて合致する者を優先的に合格とするのです。

このように、自己申告書は生徒の個性や志望理由、特技などを確認・評価するだけでなく、総合点数が不足している場合は特に、高等学校のアドミンションポリシーに合致するかどうかが合否を左右する重要な資料となっているのです。

 

自己申告書の書き方

2025年度の自己申告書では、以下のテーマについて記述することが求められています。

「あなたは、中学校等の生活(あるいはこれまでの人生)でどんな経験をし、何を学びましたか。また、それを高等学校でどのように生かしたいと思いますか。できるだけ具体的に記述してください。」

自己申告書は原則として志願者本人が作成することが定められていますが、記入や入力については、保護者などと相談の上、他の者が行っても良いことになっています。

【書き方のポイント】
・具体性を意識する
・自分の言葉で書く
・読みやすさを重視する
・誤字脱字に注意する

抽象的な表現ではなく、具体的な経験や目標を書くことが大切です。また、経験を通して感じたことや、なぜそう思ったのかを、自分らしい言葉で表現することで、読み手に自分の熱意を伝え、説得力を持たせることができます。
また、ダラダラと長い文章では、内容が伝わりにくくなります。文章は簡潔にまとめ、段落ごとに話題を整理しましょう。
誤字脱字がないか、間違いなく書けているか、清書する前には必ず見直しを行いましょう。

 

意識すべき「アドミッションポリシー」とは

アドミンションポリシーとは、各高等学校が求めている生徒像や、期待する生徒の姿を示したものを言います。高等学校が、どのような学生を受け入れるかを定めた方針・基準であり、入学するために必要な条件として、以下のような項目が提示されます。

・学力
・興味、関心
・価値観
・特定のスキルや経験

大阪府の公立高校では、総合得点等による選抜に加えて、自己申告書や調査書に記載された活動/行動の記録も参考に、生徒が持つ上記のような特徴が、自校のポリシーに合致するかどうかを判断して選抜を行っています。
自己申告書を作成する際には、志願校のアドミンションポリシーを必ず確認し、自分の経験や強みを結び付けた内容にするよう心がけましょう。

 

大阪府公立高校の中で難関校は?

大阪府の公立高校の中で、一般的に偏差値が高いといわれている高校を以下に紹介します。
<普通科>大阪教育大付属・春日丘・寝屋川・泉陽
<文理学科>北野・天王寺・三国丘・茨木・大手前・高津・豊中・生野・岸和田・四條畷・
<その他>千里(総合科学科)・和泉・箕面(グローバル科)

 

大阪府公立高校入試の出題傾向

ここからは、大阪府公立高校入試における各科目の出題傾向を順に見ていきましょう。

 

国語

国語の問題では、漢字の読み書き、説明的文章、随筆、古典、文法の他、作文や表現・会話に関する問題が毎年出題されています。漢字や随筆の分野では、国語の知識を問う問題が出題されます。教科書や問題集を活用して問題数をこなし、基本的な国語の知識を幅広く身に付けておくことが大切です。
古文では、発言の意図を問う問題が出題され、文法とともに内容を読み取れる理解力が求められます。
作文問題では、基礎的問題で180字、標準的問題で260字の文章作成が求められます。与えられたテーマから逸脱することなく、自分の意見を正しい日本語で表現できるよう、過去問や問題集で練習を重ねておきましょう。

発展的問題では、説明的文章の難易度が高くなり、記述問題や作文の字数も多くなります。また、古文の内容を70字~80字で要約する問題も出題されるため、内容の理解だけでなく、文章をまとめる能力や、作文を的確に、かつ素早く書き上げる能力が必要です。日頃からさまざまなジャンルの長い文章に触れて、文章の要点をまとめる練習をしたり、時間配分を意識しながら過去問を解いたりなどの対策を心がけましょう。

 

数学

数学では、数と式、関数、図形、データの活用など、幅広い分野からまんべんなく出題されます。計算問題や基本的な問題の小問が、全体の5割前後を占めるため、教科書や基礎レベルの問題集を活用して、問題を繰り返し解き、基礎をしっかりと理解しておく必要があります。
基礎的問題・標準的問題ともに、図形の証明問題が毎年出題されています。基礎的問題では穴埋め式、標準的問題では記述式と、形式に違いはありますが、いずれも定期テストより難易度が高いため、図形の性質に関する基礎知識はしっかりと身につけておきましょう。さらに、問題文で示された条件を正確に読み取り、図形を丁寧に描いて道筋を立て、出題者が納得できるような説明をする力が求められます。過去問などを活用し、頻出の証明問題を繰り返し解いて、解法のコツを押さえながら、短時間で解ききる練習をしておきましょう。

発展的問題では、関数と連立方程式を組み合わせた問題や、空間図形の問題が出題されています。回転体の体積や立体の体積など、さまざまな図形問題の解法に可能な限り多く触れて、解き方に慣れておくことが必要です。

 

社会

社会では、地理・歴史・公民の各分野からまんべんなく問題が出題されます。各分野の基礎的な知識が問われるとともに、設問数が多いのが特徴です。
どの分野においても、地形図、統計資料、文書資料、グラフなどの資料を読み取る問題が多く出題されます。問題演習を繰り返すことで、資料を読み取るコツを掴み、資料を素早く理解して解答を導き出せるように訓練することが大切です。
歴史では、出来事の時間的な流れを並べ替える問題が出題されています。ひとつひとつの出来事を個別に覚えるのではなく、年表などを活用して、出来事が起きた理由とともに覚えるようにしましょう。
地理では、産業や貿易に関する問題が毎年出題されています。資源、エネルギー、工業、農業、漁業など、幅広い知識を習得するために、問題演習を繰り返しましょう。

 

理科

理科では、物理・化学・生物・地学の各分野から問題が出題されます。物理からは、仕事や仕事率、物体の運動、化学からは状態変化、電池とイオン、中和や化学変化、生物からは光合成や呼吸、消化吸収、生物のつながりや遺伝、地学からは天気の変化や太陽系、季節の変化などが出題されています。
中でも化学では、状態変化の分野において、気体の性質や水とエタノールの混合物を加熱する実験に関する問題が出題されやすい傾向にあります。実験を頭でイメージし、視覚的に仕組みや性質を理解し、知識として定着させておきましょう。
全体的に、実験結果や資料や設問の文章から推測し、考察することを求める問題が多いのが特徴です。定期テストレベルの問題であっても、内容を読み取る理解力が必要となるため、基礎レベルから標準レベルの問題集を活用し、多くの問題に触れておきましょう。

 

英語

英語では、リスニング、語句、文法、英作文、そして長文読解が毎年出題されています。基礎的問題では200~400語程度の長文が2つ、標準的問題では500語以上の長文が2つ出題され、設問数も多く、配点も全体の5割以上を占めます。長文中の空欄に合う単語や文を選択したり、英語の質問に英語で答えたり、本文の内容や登場人物の心情、その理由などを答える問題が出題されます。そのため、基本的な単語や文法だけでなく、長文の内容をしっかり理解していることが求められます。
英作文では、基礎的問題では3語程度、標準的問題では20語を用いた英作文が出題されています。日本文を英文にしたり、与えられたテーマについて書いたり、会話が成立するように英文を書いたりするなど、様々な形式が出題されます。出題形式に合わせて、覚えている単語や文法を活用して文章を表現する練習を重ねましょう。

発展的問題では、設問文が英語で記述されていたり、複雑な構造の文章を組み立てたり、リスニングの内容を正確に理解して整理したうえで表現する能力が求められます。英作文で求められる表現も高度になり、高い語彙力が必要となるため、過去問などを活用して多くの問題を解き、英語力を高めましょう。

効率的な勉強計画の立て方については、勉強計画の立て方を知って効率アップ!挫折しないための6つのポイントも紹介を参考にしてください。

 

私立併願は必要?選び方のポイント

大阪府の私立高校入試は、大阪府立公立高校の一般入学者選抜の出願締め切りより3週間ほど前に合格発表が行われるため、比較的併願しやすいといえます。一部の私立高校では試験日が重なる場合もありますが、試験日が異なる場合は、私立高校同士の併願も可能です。受験の機会を増やしたい場合は、各学校の試験日程や募集要項を調べた上で、積極的に挑戦してみるのも良いでしょう。

 

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